無職の日記3 したいこと
無職になってひと月ほどだろうか。退屈を感じることはない。
そもそも空白の時間が好きなのだ。
週に五日働いている時、あっという間に終わっていた土日が長く続いている感覚である。
何もしていないと様々な弊害があるという噂が、まことしやかに囁かれている。
人と関わりたくなるだとか、仕事がしたくなるだとか。本当なのか。
30過ぎたら太るぞと言われ続けていたが、34歳になった今の時点で、未だその気配はない。それと同じなのではなかろうか。
したいことはいくつもある。英語ができるようになりたいとか、ゲームがしたいとか楽器が弾きたいとか。
仕事をしながらでも、やろうと思えばできたことばかりだ。
やろうと思えばできることを全てやれる人は存在するのか。私はそうではなかったから、今は原則としてやりたいことだけをしている。
ギターは高校生の時に弾き始め、10年以上の空白期間を経て最近また触り始めた。
ベースは少し前に買った。難しい。
今日はキーボードを買い、音を出すだけであれば簡単なことに驚いている。両手を同時に動かし始めたら絶望だ。両手が右手の男だったらよかったのに。
英語はYouTubeでなんとなく学習っぽいコンテンツを見ているだけだ。特に学習と言える学習はしていない。
買ったばかりだから、キーボードが楽しいね。今は。
どこまで行けるのだろうか。
経済面から断念するか、空白に耐えられなくなるか、ここからが無職本番といったところである。