つじで・ゆうと

2000年生まれ、静岡市出身、茅ヶ崎市在住。 東京外国語大学ベンガル語専攻卒業。 日々の思考の整理と社会に対する自己表現の手段としてnote活用してます。

つじで・ゆうと

2000年生まれ、静岡市出身、茅ヶ崎市在住。 東京外国語大学ベンガル語専攻卒業。 日々の思考の整理と社会に対する自己表現の手段としてnote活用してます。

最近の記事

本と疎遠になってしまったすべてのひとたちへ

 ふと、大好きだった本が読めていないなと自覚したのは、子会社から親会社への移管が命じられ、引き継ぎの業務に追われていた6月のことでした。    新しいことや新しい環境との出逢い方は色々ありますが、僕は好きです。新しい知識を得ることができたり、未発見だった自分の得意分野が発掘されたりすることは、大変喜ばしいことに感じます。  ですが、ひとは未知の環境で未知の経験をする際、頭の中で好奇心や意欲が高まっていく一方、本体の心と身体はその分、疲弊します。疲弊し、余裕がなくなってきて

    • 大正時代(1912~1926)の「労働」と「読書」

       上の記事では、明治時代にベストセラーとなった本や雑誌についてまとめました。今回は、大正時代の「労働」と「読書」についてのまとめです。  大正時代は、「大正ロマン」という言葉もある通り、どこか甘美で華やかなイメージがあり、15年間と短いながらとても印象が深い時代ではないかと思います。実際は、どのような出来事が起こり、人々は何を感じ、何を読んでいたのか。見ていきましょう。 社会的背景 日本は、日清戦争(1894~1895)、日露戦争(1904~1905)での連勝を経て、帝国主

      • 明治時代(1868~1912)の労働と読書         

         『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の著者である三宅香帆さん(30)は、労働により大好きだった本が読めなくなってしまったので会社をやめ、本を読む余裕のない社会や労働のシステムについて疑い、考察をされています。  読書は、インターネットの情報に比べ「ノイズ性」が高いため、効率重視の現代社会においては淘汰されてしまうそうです。同書では、いつから人は本が読めなくなったのか、またそのような社会になってしまったのかということを、明治時代以降の「労働と読書の関係の歴史」を追うこと

        • じいちゃんと、一生の後悔。

           大好きなじいちゃんがガンを患ったと知ったのは、暑い夏の日だったか。  日直係の元気の良い号令の後に続いて、口パクのさようならを言う。4年生になってからは、帰りの会が終わるとひとりで帰ることが多くなった。いわゆる「思春期」の前段階に突入していたらしく、先生、親、それまで仲の良かった友達にまで、理由もなくとがった態度を取るようになった。代わりに、スクールカーストの上の階層に位置していた、少しやんちゃな子たちと仲良くするようになった。何をするにもやる気が出ず、かと思えばすぐに感