歯医者でしょんぼり事件
昨日、7歳の長男ようたと一緒に行った歯医者で、事件が勃発しました。
その名も「みがき残し事件」。
定期検診で歯医者に行ったら、ようたの歯を見た歯科助手さんが「みがき残し」を発見して、僕ら親子のことをめっちゃ怒ってきたんですよね。
すんごく怒られて、しょんぼり縮こまっていく僕ら親子二人・・・
たたみかけるように、僕らの心をフルボッコにしてくる歯科助手さん。
なぜあんなに感情をむき出しにしたのかは、わからないけれど、僕もようたもすごく嫌な気持ちになった。
「(あんなに言わなくて良いのに・・・)」
使っている声は「優しい声のトーン」だったけれど、その言葉の裏にある非言語の部分では、
みたいなメッセージが、びしびし伝わってきた。
それはきっと、歯科助手さんのプロとしての「おせっかい」だったのだろう。
一つ一つの言葉から溢れ出るエネルギーが、鋭く僕らの心に刺さった。
「ノンバーバルコミュニケーション(非言語)」というものがある。
「コミュニケーション」において、実は話し方や身振り手振りなどの「非言語」の部分から出る情報の方が、相手には多く伝わる。
その割合は、なんと93%と言われているから驚きだ。
HSP体質の僕たち親子は、そうした非言語の部分の情報を敏感に拾いやすい。
顔は笑顔でも、声のトーンが穏やかでも、非言語が尖っている人の言葉は、なんだか「嫌な感じ」がするものだ。
自宅に帰宅後。
僕はようたに「あのおばさん、ムカついたよね!」と伝えたら、しょんぼりしていたようたの顔が安堵に変わった。
「うん。嫌だった」と本音を伝えてくれた。
(そうか、やっぱりようたも嫌だったのか・・・)
ようたの方をギュッと抱きしめた。
僕らだって「歯が大切」というのは、わかっているんだ。
でも、生きていれば「ちゃんと」ができない日だってあるじゃない。
それがたまたま歯科検診と当たってしまったのが、いけなかっただけで、僕らはよくやっていると思う。
「プロは、そういう背景まで見ようとしなければいけないのだ!!」なんて、自分を大切にしたいから、つい歯科助手さんのことを悪者に仕立てあげてしまった。
でも、「人のふりみて、我がふりなおせ」という。
歯科助手さんの接客を見て、「じゃあ、僕はちゃんとできているかな?」と考える機会をいただけた。
僕は、コンサルタントとして、クライアント様の「こころ」に寄り添うサポートを生業にしている。
仕事をしていると、クライアント様がお話しされた内容を聞いて「もっと、こうすれば良いのになぁ〜」と、じれったく思うことがあるけれど、それは求められない限り伝えないように心がけている。
だって、相手が求めていないアドバイスは、「クソバイス」になるからだ。
往々にして、「〇〇した方が良いよ」というアドバイスはうざい。ただのお節介だからだ。
とはいえもちろん、必要なことはお伝えする責任がある。
この匙加減が難しい。
レベルの高いプロほど、この辺りの匙加減力が上手くなる。
ちなみに、ではどうしたら良いのか?というと。
それは、相手が行きたい方向に、スムーズに、かつ安全にご案内することだと僕は考えている。
例えるならば、エスコートをするようなイメージ。
決して、相手の腕を掴んでぐいっと強引に連れて行こうとしてはいけない。(←これがお節介の状態)
人をサポートするというのは、簡単なことではないのだ。
でも、だからこそ面白い。
愛のある助言は、ちゃんと優しく相手に伝わる。
前述したように、ノンバーバル(非言語)があるからだ。
「伝え方」よりも「在り方」が大切。
きっと、あの歯科助手さんは、疲れていたんじゃないかな〜。
プロとしての責任を全うしようとした、真面目な方だったのだろう。
起こりすぎたと反省したからなのか、それとも諦めたからなのか、途中から非言語が穏やかに変容したことを感じたから。
ようたの歯に対して、真剣に向き合ってくださったことに感謝しつつ、休めるときは休んで、気持ちを緩めてほしいなぁ、なんてことを思った一日でした。
みんな頑張って生きてる。
昨日は、いつもよりも入念に歯磨きをしてから床につきました。