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アラサーメンズが女子大生の生理イベントに参加した話

noteを初めて1発目の投稿です。

こんばんは。office O'rakaの稲垣佑透です。生理のある身体をお持ちの方も、そうでない方も肩の力を抜いてお楽しみください。

 2020年8月2日(日)、オンラインで開催された”生理”についてみんなで考えるイベント「生理のトリセツ」に参加してきました!上のタイトルだけ見ると「え?」とか「は?」とか「30overが何やってんねん」とか聞こえてきそうだけど、とにかくリポートするから読んでみてよね!特に、中高生や大学生などの10~20代の男子に読んでほしい!女性の身体に触れたことある人もない人も、女の子の身体が生命を宿す仕組みはこんなに風になっていて、神秘的なんだってことをちょっとでも理解して、これから身近な女の子と向き合ってほしいなー。
 イベントは、東洋大学の学生団体「DAISY(@daisysexedu25)」が主催。DAISYは、社会にある性の話題をタブー視する風潮を疑問視し、多くの人が性に関する選択肢を持てる社会をつくることを目指している団体なのです。
 私のやっているサロン“O'raka”(おーらか)でもタブーに切り込むテーマを積極的に設定していきたいと思っているし、私自身陋習(ろうしゅう)とかに縛られるの嫌いなタチだから、団体の方向性にはとっても共感。
 参加者は男女合わせて約20人といったところ。


 <看護師の男性と一緒に生理について学ぶ>
 この日、ゲストには、群馬県で看護師として働きながら、学校などで性教育をしている星野貴泰さん(@tkstarys)が招かれ、まずは星野さんが作ったスライドを共有して、生理の仕組みやいわゆる「重い人」の症状なんかを学んでいく。
 思い返せば、自分の人生で初めて「生理」を知ったのは小学生くらいだったか。おかんがトイレのカレンダーの日付の下に、たまに花の絵を描いていて、「あの花の絵はなに?」と訊いたことがあって。その時におかんから「女の人には生理っていうのがあって、それが来た日がわかるように描いているのよ・・・云々」と聞かされたのを覚えている。学校の保健の授業では、やったような、やってないような、正直覚えてない。
 生理っていうのは「生理現象」から来ていて、厳密には月経という。詳しくは調べればいくらでもわかるから割愛するけど、一文にまとめると、月経は、女の人が妊娠(受精&受精卵の着床)の準備のために子宮の内側の膜を厚くしてふかふかにするけど、受精がなかったから、ふかふかにした部分を外に出す、というもの。そのふかふかが、経血となって膣から出てくるわけだ。
裏を返せば、妊娠すれば、ふかふかが必要になるので月経は来なくなる。星野さん曰く、妊娠して最初に女性の身体に来る変化は「月経が止まること」だ。漫画とかであるよね、女の子がパートナーに「生理来ないんだけど・・・」ってやつ。仕組みを知れば、「そーゆーことか」って分かりやすい。

<40年以上付き合う「生理」>
 星野さんによると、日本人の平均初潮(初めて月経が来ること)年齢は10~13歳と云われていて、閉経(月経が終わること)までに平均で42年くらいは月経と付き合うことになる。頭痛、イライラ、感情の起伏が激しくなる、腹痛、めまい・・・人によっていろんな症状がある。1回の月経は平均5日くらい続くから、単純計算で一生のうち約7年近くは月経の期間ということ。俺が女性だったら、毎月生理休暇でお休みしたくなっちゃうだろうな。現実にはなかなか取得できない休暇なんだろうけど。


<白いボトムスなんて履けない!?生理中の苦悩>
 ここで話は生理中の苦労に。「経血が漏れてズボンに付いた」「ムレて不快」「血のシミはめっちゃ目立つから急いでトイレに駆け込んで洗った」「生理中は色の濃いボトムスしか履けない」「食欲が出てしまう」「彼氏に生理と伝えたらデートをキャンセルされた」「上司に『女の子の日?』と訊かれて厭だった」などなど、男性にはわからない悩みがたくさん・・・。
 星野さんからのアドバイスとして、生理中のパートナーにしてはいけないこととして、
・デートのキャンセル
・いつ終わるか訊く
・生理と聞いて気分が変わる
・ファッションについて文句を云う
・・・などがあるそうです。女性の立場になれば、理由は自明ですよね。


<いろんな生理用品>
 男性諸氏、生理用品と聞いて何を思い浮かべますか?代表的なのは「ナプキン」ではないだろうか。イベントでは、ドラッグストアでバイトしているというDAISYのメンバーから、様々な生理用品の紹介も。私は、パンティライナーを使っていたパートナーがいたから、それなりに知っていたつもりだったけど、とにかくいろんなものがあるんだなあ、と改めて思う。タンポン、月経カップ、洗って何度も使える布製のものなんかも。スウェーデンの月経カップメーカーが行った試算では、女性が生涯で生理用品に使うお金は70万円、というデータがあるとのこと。マジか。フリー麻雀なら1750半荘も打てるじゃないか。俺が香りに惚れ込んでボーナスはたいて買った香水なら30本以上買えるじゃん。安い中古なら車だって買えそう。参加した男性陣からは、「高い」「肉体的にも、経済的にも大変なんだ」「生理用品も軽減税率にするべき」なんて声も上がっていた。軽減税率導入に一役買った某政党にはぜひ、がんばってもらいたいぞ。(ちなみに俺は現在の与党に票を投じたことはありません。あしからず。)


<生理中のセックスはNG>
 参加した女性からは、「男性はどんな時に生理のことを話すの?」という疑問も上がった。自分の経験上、男同士で生理のことを話す場合、どーしてもセックスと生理は文脈上不可分だった気がするので、そのことを話した。「先週彼女と会ったんだけど、ちょうど生理になっちゃってさ。エッチできなかったんだよね」みたいな具合だ。女性諸君、青髭をばっちり退治できるジェービングフォームについて女性同士で話しますか?たぶん話さないよね。それと同じで、男には月経がないから、体験したこともないし、体験がないものはなかなか話せない。だから、どうしてもパートナーとの温泉旅行に行けなかったとか、やっぱりセックスができなかったとか、そういう話との兼ね合いで出てくるんだと思う。少なくとも私の経験ではそうだった。
 生理中のセックスは、感染症や子宮内膜症などの病気の原因になりうる。なので、オススメしないとのこと。私は血を見ても全然平気なほうなんだけど、そうした病気のリスクを差し置いても、あんまり気持ちのいいセックスはできないと思う。女性の大事な部分が悲鳴を上げているようで・・・。生理の時くらいは、挿入せずに抱き合うだけとか、相手の体温を感じるだけのスキンシップのようなセックスで、いいんじゃないかな。男子は我慢!女子も、生理の時ぐらい、自分第一でちょうどいいんじゃない。「生理だからだめっ!おあずけっ!」くらい云える女の子、ちょっと恰好いいと思うけどな。


<終わりに・・・生理に詳しいオトコって、どうなんだろう?>
 とまあ、こんな感じで生理について丸2時間くらい勉強したり考えたりしてみたわけです。女性の参加者の人に訊きたかったけど訊けなかったことがあって。それは、

 「生理にすっごい詳しい男の人って、正直どーなの?」

とゆーもの。気持ち悪い?女性の体のことを知ろうとしてくれていて嬉しい?俺は、今までのパートナーとは比較的オープンに話をするタイプだったから、相手の生理周期とか知っていたし、ピルを飲み忘れないように人間アラームやったりしてたことあったんだけど、やっぱりそういうの厭な人ももちろん居るんだろうなとは思う。でも、全然無知で興味もない人よりは良いんじゃないかと思うし、生き方を変えるつもりはないんだけど・・・。というか、自分の身体にない仕組みを持っている存在に対して単純に好奇心というか知的欲求がある、という表現が正しいのかも。
 身体が男性で、パートナーも男性という人は月経の知識はいらないかもしれないけど、パートナーが女性の肉体を持っている人であるならば、月経の知識、持っておいて損はないな、と確信した2時間でした。
 DAISYの活動は、これからも応援するし、ウォッチしていきます!
(reported by “オフィスO'raka”・稲垣佑透)

<関係する皆さんのTwitterアカウントはこちら!>
・星野貴泰さん @tkstarys
・東洋大学学生団体「DAISY」 @daisysexedu25
・DAISY代表 まなさん @mmm39_sex
・レッドボックスジャパン @redbox_japan(今回のイベントの収益の一部を寄付。学校に生理用品を寄付する団体です)

#生理 #セックス #生理用品

<執筆者プロフィール>
稲垣佑透(いながき・ゆうと)
1988年(昭和63)1月生まれ。東京都中野区出身。A型。
筑波大学附属小中、日大鶴ケ丘高校、慶應義塾大学法学部法律学科卒。10年間NHKの記者として勤務し、神戸、長崎、長野、新潟で働き、2020年3月、退職。
文筆業や、企業や自治体・法人向けに広報や記者会見のコンサルティング業務を行う個人事務所「オフィスO'raka」を運営。執筆協力に『逆境をチャンスに変える 人生の名言700』(宝島社)(2020年7月発売)。
一方で、「他者と自分に優しく、大らかに」をコンセプトに、交流サロン「O'raka」を立ち上げる。恋愛や性をそれぞれの形で謳歌でき、どんな立場の人でも自分を肯定し、偏見なく生きられる社会づくりを目指している。
趣味は麻雀、映画、珍名探し、クイズ、お酒づくり(主にカクテル)。世界史が大好き。尊敬する人は野澤正平さん(山一證券最後の社長)。
お問い合わせ・ご意見・仕事の依頼はy-inagaki17@outlook.jpまで。
Twitter @office_oraka

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