プロローグ
Prologue(プロローグ)
「他人を幸福にすることは、やはりいちばん確かな幸福である」
アンリ・フレデリック・アミエル
初めて語られる 巻き込まれ心理学
― 巻き込まれ心理ケア ― R 商標登録6361060
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本稿は、人間関係で親切な人、押しきられる人、気の弱い方が不当に悩まないよう、理論と対策を解説したものです。
解説だけだと難解になったり、飽きがきたりしやすいため、冗談を含めた会話を楽しむことで構えないで理解できるよう構成されています。
解説の舞台は、旧帝国大学での心理学ゼミとなっています。
ちょっと変わった気の弱い男性講師が講義をして、女性生徒2人が受講する設定となっています。
女性の1人は、元理系で気の強い子、そして、もう1人は、温和でやさしい女の子です。
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登場人物紹介
講師
木之下浩介
地方の準難関大学卒であるが、なぜか帝国大学の講師をしている
心理学者の若手
興味は豊富で、多彩な知識を持つが、まだ何も大成していない
学術とは変わった認識を持つ
言葉使いは、ていねいだが、少し変わり者
生徒1
橘涼香
元、理系女子
宇宙や歴史など、壮大なものにあこがれる
宇宙物理学科を目指し、大学受験では合格できるレベルにあったものの、研究に残ることができる者は、ごく一部の天才だけと知り、人文科学を専攻する
気丈な性格といえる
生徒2
円山由貴子
文系女子
ふくよかで、穏やかな才女
彼女の優秀さは、特に本書の後半でみられる
感性豊かな性格
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これから後、3人で繰り広げられるゼミの会話で物語が進行します。
個性的な人物を配置していますので、「えっ?」という会話の展開にもしばしば出くわします。それも含めて楽しみながら、知的感性を高めていかれたら、うれしく思います。
各省には、Rapport(ラポール)という言葉が配置されています。ラポールとは、心理学の用語で、セラピストとクライアントとの心的状態を表します。
(出典:Wikipediaより)
それぞれに番号がついていますので、1章、2章というくらいに捉えてください。