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世界幸福度ランキング発表~日本で生きることは不幸なのか

先日、「世界幸福度ランキング2018」が発表された。このランキングはこのランキングは「所得」「健康と寿命」「社会支援」「自由」「信頼」「寛容さ」などの要素を基準に国連がランク付けするもので、案の定日本は54位と言う結果であった。ちなみに上位10カ国と、先進国や日本と関係のある国の順位はこうだ。

第1位: フィンランド
第2位: ノルウェー
第3位: デンマーク
第4位: アイスランド
第5位: スイス
第6位: オランダ
第7位: カナダ
第8位: ニュージーランド
第9位: スウェーデン
第10位: オーストラリア
第15位: ドイツ
第18位: アメリカ合衆国
第19位: イギリス
第23位: フランス
第26位: 台湾
第54位: 日本
第57位: 韓国
第86位: 中国

上位は北欧国家が多く、日本人が抱くイメージ通りの結果になった。これを受けてSNS上では北欧礼賛し日本に絶望する声が多く聞こえた。

さて国のランキングはこれに限らない。あらゆる指標にランキングがあり、またあらゆる尺度で日本は他国と比べられる。また日本人自らが進んで他国と比較する。そして、どの評価でも共通しているのは、「○○と比べて日本はダメ」といった意見である。

たとえばモバイル決済の普及について、中国やケニア、スウェーデンなどの国が素晴らしいとされる一方、日本は未発達で現金崇拝社会と嗤われる。

また一人あたりGDPを比べてみては、日本は上位から漏れており「ルクセンブルクの生産性は素晴らしい!一方日本はハンコ集めやトリプリチェックで・・・」などと言ってみたりする。

また中国やアメリカ発のスタートアップの数を比較し、「日本は起業家が育たない」とぼやき、また、中国都市部やタイの大卒初任給と比べては「日本の大卒初任給は安すぎる」と言ったりする。

さらには外国人観光客の数、オリンピックのメダルの数、ありとあらゆるもので他国を比較してみては「それに引き換え日本は・・・」みたいな話になる。

たしかに各評価個別でみたらそうである。しかし、それぞれのランキングで上位に来る国というのは、ランキングによってマチマチである
あるランキングでは1位の国も、また別のランキングでは日本よりはるか下の最下位付近にいたりもする。そのことを見ずに何でもかんでもランキング上位の国が素晴らしいと称えるのは残念な考えである。

他の国もいい点もあれば悪い点もあり、ユートピアな国などはないと思う(実際に私はすべての国に住んだことないから「と思う」としか言えない)。他国のいい点だけを日本と比較すればそれはもう日本は連戦連敗になってしまう。

バラエティで外国人に「ニッポンスゴイ!」「ニホンダイスキ」みたいなことを言わせる番組にはウンザリだが、日本を他国と比較しすぎて日本って残念な国だなみたいな持っていくのもどうかと最近感じるようになった。

幸福度ランキングが世界54位でも、自分が幸せに感じられればそれでいいではないか・・・などとありきたりの言葉で締めようとしたが、でもやっぱり、幸福度54位は低いなあと思ってたりする自分もいる。

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