旅行先で何もしない贅沢な過ごし方~ ベトナム4泊5日で何もしなかった話
GWも終わり、さて次は夏休みの計画を立てている人もいるだろう。私が旅行の計画を立てる場合、通常は1日は何もしない日を入れる。それは臨機応変に計画変更できるようにするためでもあるが、それだけではなく敢えて何もしないで過ごすのを目的にするからだ。
この何もしないということであるが、せっかく旅行に来ているのに勿体ないと思われるかもしれない。しかし、せっかくの休みに旅行してまで消耗することよりゆとりある時間を過ごした方が幸せだからと私が感じるからである(誤解を招かないように付け加えるが、旅先での過ごし方は人それぞれなので他人がどのような旅行をしてもそれは否定はしない)。
バカンスの語源はヴァカント( vacant )=空白で何もしないこと、などと薀蓄を垂れるつもりはないが、旅行先で何もしない贅沢はこの上ない喜びでを味わえる。
さてこの旅行先で何もしない贅沢をもっと味わいたい思い、昨年の旅行で旅行中の半分は何もしないということをやってみた。
タイトルでは「ベトナム4泊で何もしなかった話」となっているが、正確にはその時の旅行は7泊9日でガンボジア-ベトナム旅行をした。
カンボジアで3泊4日してからベトナムで4泊5日したのだが、カンボジアでは遺跡周りで観光をしてからベトナムに入り、ベトナムではほとんど何もしなかった。半日軽く観光(というか街を見て回った程度)しただけで、残りの時間は思う存分何もしないことを楽しんだ。
何もしないと言っても厳密にはホテルでずっと寝ているわけでもなく何かをしているわけなので、やっていたことを具体的に書くとこうだ。
・ホテルのプールサイドでぼーっとしてる
・海を眺める
・カフェでぼーっとしてる
・川を眺める
・公園でビール片手にぼーっとしてる
・気の向くままに街歩き
そう、本当に何もしなかった。そんなのわざわざ旅行先でしなくても日本でもできるじゃんって思うことばかりである。しかし、これが最高に贅沢である。ただただ何も考えず何にも縛られることなく時が過ぎていく感じ、至福の時間である。
ちなみにベトナムのどこへ行ったかと言うと中部の街のホイアンで、街全体が世界遺産にも登録されており、ランタンや日本人町の名残で数年前から密かに人気になっている場所だ。とは言っても、観光するのには1日もあれば十分なので大抵の旅行者はホイアンに1泊(多くても2泊)だけして、近隣のダナンやフエも観光したり、日本への入出国で経由するホーチミンやハノイの観光をするのが通常のコースである。だが敢えて私はベトナムの4泊すべてをホイアンで過ごした。
何故ホイアンを選んだかと言うと、もともとベトナム料理が目的でベトナムを旅行先に選んだのだが、ベトナムの中で落ち着いた雰囲気で何もしないのに最適と思ったのがホイアンだからである。
またベトナム在住の写真家、隅野史郎 さんの「 ダナン・ホイアン・フエ: 現地在住日本人ガイドが案内する」を見て、何もしないで過ごすには最高の街だなと思ったからでもある。実際過ごしてみて本当に居心地のよい街だと感じた。
さて、この旅行で私は何もしない贅沢をさらに知ってしまったため、今年の夏休はどこに行こうか検討中であるが、これが許されるのは一人旅だからであって、同伴者がいる場合は贅沢に時間を使うことは難しいものが悩みどころだろう。