宝塚版”ビッグフィッシュ”
宝塚版の「ビッグフィッシュ」観てきました。
礼真琴さん主演ということ、映画を見て感動しまくった作品ということで、もう期待しかなかったのですが……
期待を超える出来で、本当によかったです。
元々、礼さんのパフォーマンスがすばらしいことはよくわかっていました。ダンスといい、歌といい、演技といい、何をとってもいいのですが、特に歌については、単に上手というのではなく、安定と不安定(いい意味でです。誤解なきように)とが同居している感じがします。
人は綺麗すぎるものには心が動かされないように思います。単に綺麗に歌うのではなく、人の感情を揺り動かす歌声にはどこか揺らぎがあって、彼女の歌声にはそんな揺らぎが、それも心地よく魂が揺さぶられる揺らぎが感じられると思うのです。
彼女の演じるエドワードは家族を思い、外では器用に立ち振る舞うことができるのに、家族に対しては必ずしも器用に立ち振る舞えない男を、優しさに溢れながらも頑なな南部の男として演じきっていたと思います。
いや、凄まじい表現力です。
しかし、びっくりしたのは星組の皆さんのパフォーマンスの素晴らしさです。
小桜ほのかさんが素晴らしい歌手であり、役者さんであることは知っていましたが、歌の素晴らしさといい、お芝居の間といい、本当に素晴らしかったです。
彼女のソロナンバー、泣きました。
極美慎さんのウィルも良かったです。父を思う気持ちはあるものの父親への反発心が優っている(ほら話に辟易とし、本当の父親の姿を知りたいと思う)息子を実に好演していました。彼女の天性の明るさというか無邪気さがラストの感動を呼んでいるようにも思いました。
碧海さりおさん、詩ちずるさん、大希颯さん、星咲希さん、そして魔女として輝いていた都優奈さん等など、星組生の皆さんの力がすごかったです。
本当に素晴らしいミュージカルを見させていただきました。
次の大劇場公演も楽しみです。
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