Liefie-愛しい人-
梅田芸術劇場シアタードラマシティで、「聖乃あすか-美しい人-」見て……
いや、ほんとお綺麗で、この「Liefie-愛しい人-」見た感想と言えば「聖乃さんが美しかった」が第一で、後は椅子がいっぱいあったこと、生駒先生はオレンジが好きなのかなぁということくらいしか明確に残っていません。
じゃあ、面白くなかったか、というと面白かったです。
ただ、説明できないのです。
コメディらしく笑えるところも沢山あったのですが、コメディとしてよくできていたという感じはなかったです。笑いをとる役の人が笑いをとっていたという感じです。構造的に笑いをとっていた感じではなかったです。
しかし、始まって2、30分でしょうか、涙腺が崩壊して。なんでしょうね、あれ。
何が良くて涙が出るの? と聞かれても明確に答えられないのです。ですが、涙腺は、もうダメです。
恋人への愛、家族愛、自己犠牲、ノスタルジーなどなど涙する要因は色々です。映画やお芝居見たとき、これ結構明確に答えられるのです。
ですが、このお芝居では、訳がわかりません。
ストーリーも割とフラットで、2幕で登場人物自身に「待望の悪役登場」なんてセリフ言わせるくらいで、大きな事件はなし。
主人公は確かに一歩踏み出しますか、そんなに感動するほどのものではない。
でも、なんだかMOVEして、涙が出るし、最後はほっこりした幸せな気分になります。
たぶん、生駒先生の思いが詰まっていて、カンパニーも共感しているのでしょう。
一体になっていなければ観客に伝わらないでしょうから。
みんなが幸せになる言葉。
主人公が探し求めるもの。
物語の中で明確には答えは示されない。
でも、答えはわかったように思う。
きっと見た人の多くは、そう思っているのでは。
言葉は生き物。
一人一人の中でそれぞれの言葉が違う人生を生きている。
だから、みんなそれぞれの答えが見つかっているのでは?
そんな言葉を探しながら芝居を見ていたからこそ、涙が出てきたのかな。
術中にハマったとしたら、悔しくて、嬉しい。(了)
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