1月
くそつまらん就活Fuckということで、こうして毎月noteに触れたカルチャーを書き起こしていきたい。
【音楽】
去年の一月といえば、The Weekndが『Dawn FM』でディストピア的ファンクを構築し、FKA Twigsがこれまでのディスコグラフィーで最もポップながらもミニマルなビートの上を妖艶に踊る『CAPRISONGS』をリリースするなど、新年早々動きのある年だった。では、今年はどうなのだろうか。個人的に刺さった曲やアルバム、ハマっている旧譜や行ったライブイベントなどを挙げていきたい。
NewJeans 『OMG』
12月にリリースされた『Ditto』はハウス、ドラムンベースをフィーチャーしたY2Kトレンドのど真ん中でマシンガンをぶっ放すかの如く破壊的に良い神曲だったけど、『OMG』も超最高だった。こっちは新しさもありつつちゃんとK-POPしてた印象。
Skrillex, Fred again.. & Flowdan 『Rumble』
Fred again..の鬼バズしていたboiler roomで最も盛り上がっていた新曲がついにリリース。クラブバンガー間違いなしのアンセム確定曲。Skrillexが再びシーンを席巻する予兆?
Memphis LK 『Too Much Fun』
オーストラリア、メルボルンベースのシンガー、プロデューサーであるMemphis LKのNew EP。PinkPantheressを彷彿とさせるドラムンベース。二番煎じと言われればそれまでだけど、良いものは良い。最近ドラムンであれば何でも良いという俗っぽい耳になってきてる。表題曲は本当におススメ。
Lil Yachty 『Let's Start Here』
今年最も驚いたリリースかつ、もっとも食らったアルバムで間違いない。マンブルラッパーとしてシーンに登場し批評家からの評価からは無縁とは言え、ウェルメイドなトラップソングは作ってきた彼が去年、レイジを取り入れた『Poland』で久々に大ハネしたと思いきやまさかのサイケロックアルバムを発表。最初に再生した時はPink Froydを再生したかと勘違いするほど真正面からロックなサウンドが飛び込んでくる。Mac DeMarcoやAlex G、Nick Hakimらを製作陣に迎えた楽曲群はガチ中のガチ。トラップを経由しているYachtyならではのフロウがサイケなトラックに乗っているのが新しいし、混じりけのある純度95%くらいのいい意味でのニセモノ感も感じるのはAIアートを使用したジャケットからも明らか。年ベス候補間違いなしの今年最初のビッグリリース。
Parannoul 『After the Magic』
もはやお馴染みともいえる韓国発のシューゲイザーバンド、Parannoul。前作と比べると一際キラキラしていてポップな感触がある。これを聴くすべての人がそれぞれの”あの頃”を想い出すことだろう。
<旧譜>
Uboa 『The Origin of My Depression』
薬物を過剰摂取して自殺しようとした際に、最期のセルフィーを撮ろうとするもインカメになっておらず失敗してしまった写真をジャケットに使用する中々のハードさ。アルバムを通してDepressionの変遷や躁の瞬間、回復が描かれる衝撃的なコンセプトアルバム。
Lil' Kim 『Hard Core』
最近のイメージで何となく聴いていなかったけど超かっこよかった。彼女、そしてこのアルバムの存在無くしてNicki Minaj、CupcakKe、『WAP』は生まれていないとPitchforkは書いていたけどその通り。ここまで”ハードコア”なバースを放ち、性を強調したフィメールラッパーは彼女が初めて。
Oval 『94 Diskont』
ここまでチルアウトできるアルバムをずっと探していてようやくたどり着いた。昼下がりに聴いてレイドバックしても良し、睡眠導入に使うも良し。再生した瞬間に深遠なエレクトロニカ、ノイズ、ドローンの世界に迷い込みそこの定住者となる。
<Live, Event>
Two Shell "Japan Tour '23"
現在UKアンダーグラウンド最注目といえる覆面デュオTwo Shellの単独イベント。インターネットから飛び出してきたかのようなDJスタイル。JACKSON KakiのVJも良かったし、Peterparker69もしっかり本拠地でぶち上げてた。客層もY2Kで”いま”なイベントだった。
CHVRCHES "Japan Tour '23"
行くか迷ってたけど行ってよかった。ここまでライブ化けするとは。Laurenめちゃくちゃ歌上手いしキュートさも爆発してた。ボディホラーを意識したオープニングの演出や衣装も最高だった。行ってインフルなったけど無問題!
Mall Grab "Japan Tour '23"
とにかくレイヴ。至福な時間だった。Daft PunkやBeastie Boys, The Prodigyらへんの大ネタ使いの厭らしさが全く無くてびっくり。そこにミックスの上手さが詰まってる。大阪ではLong Season早回しやってくれなかったの残念だったけど、Corneliusやってたからまあいいや。
【TVシリーズ】
Copenhagen Cowboy
リミテッドシリーズかと思ったら全然続くパターンね。6話しか無かったし案外見やすかった。テーマも割とハッキリしているから、何見させられてるんだ感はそんなに無くてここ最近のレフンの作品の中だったら1番スッキリしてると思う。逆にこの淡白さがレフンファンからすると若干物足りないのかも。Netflix配給だからプロットや尺はコンパクトになったのかな。
画作りは相変わらず最高で満点だったと思う。酩酊感のあるネオンのライティングだからこそ、長回しやスローモーションにも惹き付けられる。血がレフン作品にしては少なかったけど、バイオレンス描写は無い訳ではなく、違う表現で代替しているのが面白かった。(蹴られて豚の鳴き声で叫ぶ男、刺殺の代わりの表現としての恍惚、ゲームのような打撃音など)映像は本当に最高。リンチ、タルコフスキー、ケネスアンガーを感じさせつつ確立されたレフンの作風がある。ラケルが叫んで終わるラスト付近なんか映画のツインピークスやんって思った笑。
テーマはガッツリフェミニズム。ここに関してはかなり奥さんの影響とかありそう。これまでも扱ってきた親子の関係とかも描きつつ、超能力を持つ女性ミアの復讐譚となっている。ミアが行き当たりばったりで浮ついている作りはヌーヴェルヴァーグっぽい。
劇伴もいつにも増して良かった。バキバキのシンセとネオンの相性良すぎる。
プッシャーシリーズの2人が出てきたのが嬉しかった。シーズン2早く作ってください。
てな感じで2023、割と滑り出し良かったんじゃないでしょうか。この雑感noteが続きますように。
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