Evidence based 草野球#4 スピードトレーニング
前回の記事の最後に書いたのですが、肩痛が本格的にやばくなってきました。。。
病院には行っていませんが、十中八九「肩板炎」だと思われます(高校時代にもなったので)。
1〜2ヶ月安静にして、そこから少しずつ投げ始めていこうかと思っています。
最近は暑すぎるので、ちょうど涼しくなってきてから再開します!
緊急事態宣言の延長のため、ちょうど休養にもなっているので、この間にトレーニング計画についても考えていきたいと思います。
速い動きを体に覚えさせる
きょう紹介するのは、「スピードトレーニング」です。陸上などではアシステッド法などとも言われるトレーニング法です。
ざっくり言うと、「道具や環境を使って、自力では出せないスピードを出し、そのスピードを体に覚えさせるトレーニング」です。
例えば、下り坂を全力疾走したり、普段使っているバットよりもかなり軽いもので素振りをするなどがスピードトレーニングに該当します。
このように自分の力だけでは出すことのできないスピードを体感することで、投球速度が頭打ちになってしまっている状態から抜け出すトレーニングになります。
MLB選手も活用している
MLBを観ている人なら知っていると思いますが、現在ロサンゼルス・ドジャースに所属しているトレバー・バウアー投手。この選手もスピードトレーニングを活用しています。
「Driveline」と言うシアトルに拠点を構えるデータサイエンスに基づいたトレーニングを提供している会社?ジム?でスピードトレーニングを行なっているようです。
最近ではNPBの選手もオフシーズンにこれらのトレーニングを取り入れているケースもあるようです。
Drivelineについては「アメリカン・ベースボール革命 データ・テクノロジーが野球の常識を変える」という本でも紹介されています。
Driveline以外にも様々なデータサイエンスに基づいたトレーニングを用いた選手の例が紹介されています。
また、以下の動画では、バウアー投手本人がDrivelineについて紹介しています。
この動画の中で、選手たちが助走をつけて全力でボールをネットに投げつけています。
このトレーニングによって体に早い動きを覚えさせているのです。
※ただし、このトレーニングは肩や肘への負担がかかるので、1回のトレーニングで何十球も投げることは避けた方が良いと思います。
国内の論文でも投球に関するスピードトレーニングが研究されている
この論文の中では、遠投が投球のスピードトレーニングにあり得るかと研究が行われました。
研究内容
被験者は20mから10m間隔で遠投を行う。
遠投はワンステップの助走をつけて、可能な限り速いボールを投げる
遠投時の投球動作を測定し、距離ごとにどのような違いがあるかを測定
結果
・20-40mまでの距離を小さい投射角で投げると初速度が大きい
・50−60mでは、速度は変わらず、投射角が大きくなった
・70−80mでは、速度が最大となった
この研究の被験者は大学野球選手を対象としているので、そもそも遠投で70ー80投げれないと言う方も多いと思います。
そのため、実際にトレーニングする際には自身の限界に近い距離で行うと言うイメージになると思います。
取り入れ方としては、遠投で可能な限り距離をとって、最大速度でボールを投げる。
その後、距離を短くして実践に近い20m程度の距離で再度助走をつけて低い弾道で投げる。
取り入れ方
・可能な限り距離をとって、全力でボールを投げる(3-5球)
・距離を近づけ、20m程度の距離で助走をつけて投げる(3-5球)
・速い動きのイメージのまま、ピッチング練習へ
先ほども書いていますが、このトレーニングは強度がとても高いため、1回のトレーニングで投げる球数は10球程度にした方が良いと思います。
また、体の調子が悪い(痛い箇所がある)場合には避けた方が良いでしょう。
今回はスピードトレーニングについての概要を紹介しました。
確かに、速いボールを投げるためには、速いボールを投げる感覚を知る必要がありますので、有効なトレーニングではないかと思います。
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