オリンピックと競技活動③:時代とともに変わるスポーツ協賛の価値
スポーツ協賛の価値は常に変化(進化)している。
かつては広告やPRが目的だったスポーツ協賛は、今ではさまざまな目的やビジョンで活用されるようになった。
変わるスポーツ協賛獲得の条件
10年くらい前まで選手の認知度は競技力に比例し、協賛獲得率が伸びた。5年くらい前までは競技力に加え、SNSなどの使い方やアウトプットの早さと量が肝となった。
今は単に競技成績やSNSでの発信すれば良い時代ではなくなった。社会課題や組織課題、人々のニーズや動向を知る必要がある。
これはリクルートのような企業が最も得意とする部分ではあるが、スポーツ協賛を販売することは、課題解決の為のソリューションを提案することと似ている。基本的にスポーツ協賛は選手と協賛者双方の相乗効果を発揮できるパートナーシップを狙う。
そこに代理人(店)が入る場合、代理人はその効果を増大化させ、双方のメリットを最大化させる為に尽力する。決して選手の取り分を小さくしたり、協賛者の支払いを大きくするわけではない。
スポーツ特有の協賛メリット
協賛する側にとって、スポーツ協賛のメリットは単に知名度アップや認知度アップだけではない。知名度アップなら、例えばgoogleやyahoo!などが提供するリスティング広告の方がよっぽど低コストで効果的だ。
スポーツ協賛には一般的な広告や宣伝では得られない多くのメリットがある。例えば、ブランドに対する親近感や好感、愛情など消費者(ファン)との感情的な繋がり。話題性の創出。ストーリーやレガシーの構築などなど。それらは当然数字で表せるものではないが、実はそれがスポーツ協賛の美しさであり、愛おしさでもある。数値化出来ない言わば無形資産とも言えるかけがえのない資産を得られるのが、スポーツ協賛の最大の魅力であり強みなのです。
もしあなたが競技者で、協賛を募っているなら、あなた自身の知名度や広告価値は大して問題ではない。それよりも、協賛者があなたと一緒にいて、スポーツ協賛特有のメリットを感じてもらえるかどうか?これが最も重要。
協賛側の目線に立つことが求められます。
一方で、もしあなたが企業の広報担当者なら、一般的な広告では得られない効果として一体どのような結果を期待するのか?を明確化しましょう。
スポーツ協賛によって得られた無形の資産が、売上や利益に現れるまでには時間がかかります。中長期的に伴走することで、双方にとってより良い結果に向かわせます。
つづく