『チームや組織に"火"をつけるヒントと場づくり』のメモ
スノーピークビジネスソリューションズ(https://snowpeak-bs.co.jp/)の勝間さん、伴さん、ヒトカラメディア(https://hitokara.co.jp/)の田久保さんとチームや組織に火をつけるヒントについて、話をしてきました。いろいろ話題は出ましたが、気づいたことの整理としてメモをつくっておきたいと思います。
経験から学び、自然と固まっていく組織
組織の立ち上げ当初は、目的・目標を話し合い、課題解消に向けて試行錯誤しながら実現していきます。その経験を重ね、実現のコツを掴む中で、活動は精緻化され、成果のクオリティが高まっていきます。このことは、繰り返しが発生する仕事では、職種によらず共通していることではないでしょうか? どの組織に必要な学習なのだと思います。
経験から学び、活動が整理されてくると、話される内容も整理され固まっていきます。当初は何をするか?が話題だったところが、活動が整理されるにつれて、お互いに必要な情報を伝達するだけで組織として仕事が回るようになります。各メンバーそれぞれに役割も目標も明確になり、それぞれにブラッシュアップしていくようになります。やがて、役割が安定し、固定化してくると、多くの組織において一般的な、なるべくお互いの仕事を邪魔せず、各自がパフォーマンスを発揮していく状態になります。
事業が長く続いている組織では、自分のタスクについては熟知しているが、ビジョンやミッションと自分の役割との関係が希薄になっていたり、メンバー同士の関係が希薄な場面に出会うことがあります。自分は自分の役割を果たすから、他のメンバーもそれぞれの役割を果たして欲しい、といった感じです。役割が固定化すればするほど、機能はしているが、孤立化した組織になっていきますが、学習し効率化した先になるので、あまり問題視されることがありません。
組織活動としては安定してくる反面、自発的に各自の役割を超えて働き方を見直すことは、とてもしにくくなります。そこで、〇〇改革!という宣言は必要不可欠なものになります。各自の役割を超えて前提を見直す号令であり、環境の変化に適応するための見直しの場面になります。こうした動きを改革という言葉が担っています。
チームや組織に火をつけるとは?
見直しの場面では、一度役割を離れて、どういった状態がお互いにとって良いと言えるのか? 互いの状況を把握しながら、共有できる未来を探っていく必要があります。結論を出す前に、互いを理解していくコミュニケーションを対話の機会が担っていますが、スノーピークビジネスソリューションズが提供する焚き火の場面であり、ヒトカラメディアのオフィスを検討するワークショップの場面がそれに当たります。お互いの話を聞くなかで、共感できる言葉が見つかり、それをつなげていく中から、自分と組織、社会とのつながりが再整理され、構造的にも心理的にもつながった組織が生み出されていく。こうした、共感でチームや組織のメンバーをつなげていくプロセスが、”火をつける”ことだと言えそうです。
焚き火はオフィスから外に出ることで、普段の役割から離れた人と人の関わり合いの時間を持てるところに利点があります。また、オフィス見直しに向けて、これからの働き方を話し合うというのは違和感なくメンバーで話し合えるテーマで、新しいオフィスとして目に見える形が実現するので、話し合った成果を分かち合いやすい、取り組みやすいテーマになります。
良いチーム、組織とは?
チームビルディングでは、チームや組織を洗練させていくプロセスがイメージされます。しかし、洗練のその先に環境に適応しながら、共感でつながっていけるように、改めて対話の場面をつくっていくこと。そうしながら、良い状態を生み出し続ける、パフォーマンスを発揮し続けることができる、のが良いチームであり、良い組織。とはいえ、状況を掴み、問いかけをしていくのに、社内メンバーではやりにくい面もあるので、あえて外部のファシリテーターを活用して、話し合いのプロセスを設計したり、進行していくことで話し合いに集中することができそうです。
Googleの調査(https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness)では、以下の5つの要素が効果的なチームに必要だとしていますが、チームをつくり見直す機会をつくっていくことと同様のことのようです。
心理的安全性 - 「チームの中でミスをしても、それを理由に非難されることはない」と思えるか。
相互信頼 - 「チームメンバーは、一度引き受けた仕事は最後までやりきってくれる」と思えるか。
構造と明確さ - 「チームには、有効な意思決定プロセスがある」と思えるか。
仕事の意味 - 「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えるか。
インパクト - 「チームの成果が組織の目標達成にどう貢献するかを理解している」か。