雪の帰り道はワンダーランド。(2024年12月コラム)
以前のコラムで、小学校の帰り道の話を書いたのですが、冬になり雪が降ってくると、通学路を巡る世界はまるで様変わりします。
例えば、早朝に除雪車がきれいに道路の雪を道端に寄せてくれるのですが、そうすると歩道はたくさんの雪で溢れかえり、その雪の上を歩いて登校することができました。昔は雪も多かったので、車の高さよりも高いこともありました。車の屋根を見下ろしながら歩く気分は、いつもとは違ってとてもわくわくしたのを覚えています。信号待ちで止まっている車の中から、そんな僕らの様子を見上げて、笑っている人もいました。
さらに、除雪車が通った後の道路は、信じられないくらいにツルツルします。田舎の国道なので、そんなに車の交通量が多いわけではないので、あまり車が通っていないタイミングを見つけては車道に飛び出します。長靴でスーッとスケートのように滑ったり、ヘッドスライディングをしたりして遊んでいました。
通学路のほとんどは田んぼで囲まれていました。特に冷え込んだ日には、田んぼの雪がカチカチに凍ってくれるので、ズボズボと一歩ごとに沈むことなく、田んぼ道を斜めにショートカットして歩けるのは最高の瞬間でした。おかげで、いつもなら45分くらいかかる通学路が、長方形の対角線を進む感じになるので、半分くらいで済むはずなのですが、途中で寝転んで空を眺めたり、対角線をまっすぐ進まずにウロウロしたりしてしまいます。結果、普段以上に時間がかかってしまうのは、なんとも僕らしいですね。
そんな僕が、20年後には親になります。そして、生まれてきた息子の様子を見てみることにしましょう。
雪が降り積もる日に、勢いよく玄関のドアが開いて、「ただいま」という元気が声が聞こえてきました。帰ってきた息子の足元を見ると、なぜか靴下です。友だちと雪遊びをしながら帰ってきて、それでテンションが上って、靴を脱いでしまったとのことです。なんだか、小さい頃の僕を見ているようです。
またある日には、全身雪まみれで帰ってきたこともありました。ジャケット、ズボンのポケットの穴という穴は、雪で埋め尽くされていました。恐る恐るランドセルを開けてみると、隙間からぎっしりと雪が出てきます。さすがは僕の息子ですね。どんな遊びをしてきたらこんなことになるんでしょう。というか、僕にはその光景がありありと想像できてしまいます。
今年の冬は雪が多いんでしょうか。この冬も、息子と一緒に犬のように雪にまみれて楽しみたいと思います。2024年も残り1ヶ月ですね。ロルフィングとヨガで、みなさんの2024年、そして2025年がぐっと素晴らしいものになりますように。