【2024年7月】Googleしごと検索について改めてまとめ直してみる
2018年の年末から日本でもサービスが始まったGoogleしごと検索。
当時は「Googleがついに求人サービスに参入!Indeedは大丈夫か?」なんて騒がれたもの。
2024年6月末現在。Googleしごと検索(旧Google for jobs)はどうなっているのか?改めてまとめ直してみる。
Googleしごと検索とは何か?改めて確認
Googleしごと検索はGoogleの検索結果画面に表示される求人情報データ。
「求人」「バイト」「派遣」等、 仕事に関連するキーワード、 例えば、『中目黒 バイト』『恵比寿 カフェ 求人』『営業 求人』というキーワードでの検索結果に、求人情報に最適化された形式で表示される。
キーワードやタイミングによって表示される場所は変わるが、パソコン版でもスマホ版でもリスティング広告のすぐ下に出る。
検索結果の上位に出るということは、それだけ多くの求職者の目に留まる確率が上がる。結果として採用ページへのアクセス数が増え、応募数も増えるということになるはず。
具体的にはどんな機能があるのか?実際の検索結果画面を確認する
検索一覧画面には3件の求人が表示され、 クリックするとこんな画面が開く
パッと見てわかる特徴としては
応募機能はなく採用ページや求人媒体のページへのリンクボタンが設置
検索キーワード以外にも、地域、投稿日、雇用形態、企業名で検索可能
求人情報の下にはGoogleマップやクチコミサイトの評価が掲載される
Googleマップと非常によく似ている。
Googleしごと検索への掲載方法
そんなGoogleしごと検索。「よし、さっそく掲載しよう」と思っても特に申込みページが存在するわけではない。
Googleしごと検索に掲載するには次の3つの方法がある。
掲載方法1:対応している求人サイトに出稿する
掲載方法2:自社の採用サイトに構造化データをアップする
掲載方法3:Googleしごと検索対応のシステムを導入する
ひとつずつ順番に確認しておく。
掲載方法1:対応している求人サイトに出稿する
1つ目は、Googleしごと検索に対応している求人サイトに出稿する方法。
多くの求人メディアWEB上に一般公開されているハローワークネット、Indeedや求人ボックスの直接投稿求人まで載っていたりします。もはや何でもあり、求人アベンジャーズ。
ただし、この方法では求人サイトの掲載期間が終わるとGoogleしごと検索にも表示されなくなってしまう。そのため、一般的には次にご紹介する2か3の方法で掲載するケースがほとんど。
掲載方法2:自社の採用サイトに構造化データをアップする
自社採用サイトをお持ちであれば、構造化データを採用ページ内に設置してマークアップすればOK。
この説明だけで、「ああ、はいはい。そういうことね。」とピンと来た方は、こちらのGoogle開発者向けのヘルプページを見ながら作業してみよう
「ちょっと何言ってるかわからない…」
と思われた方へ簡単に説明すると、構造化データというのはGoogleの検索エンジン向けに「このページの情報はGoogleしごと検索用に作っているので、ちゃんと表示してね!」と伝えるデータのこと。
構造化データは求職者が見る求人ページ上には表示されない。しかし、裏側のhtmlのソースコードにはきちんと書かれている。つまり、このような情報を採用サイトのそれぞれの求人ページに設置していけば良い。
詳しくは採用ページを管理している担当の方や制作会社さんに確認してみ
それでもちょっと難しいなと感じた方は、次の3つめの方法がオススメ。
掲載方法3:Googleしごと検索対応のシステムを導入する
「自社の採用サイトをGoogleしごと検索に対応させたいけど、構造化データなんて面倒な作業はやりたくない!」 という方におすすめなのが、Googleしごと検索に対応した採用管理システムやツールを使って掲載する方法。
ちなみに、インビジョンでもGoogle しごと検索やIndeed PLUS他9つの求人検索エンジンに対応済の採用ツール「HRハッカー」を提供している。
Googleしごと検索の掲載料金や有料広告は?
Googleしごと検索に関するご質問で、掲載方法の次に多いのは、
「広告はあるの?料金はいくらなの?」というもの。
結論からお伝えすると、広告や有料プランはない。
あくまで無料の検索サービスのひとつとして検索結果に表示されるだけ。
では、今後有料広告プランが出る可能性はあるのか?
それは・・・わからない
ただ、当分はなさそう。このあたりは、"求人のGoogle"と呼ばれるIndeedと違うところではある。
Googleしごと検索の効果はどうなのか?
最後に、一番気になるであろうGoogleしごと検索の応募効果について確認。
こちらも結論からお伝えすると、企業によってかなり差がある。ほとんどアクセスすらない企業もあれば、無視できないくらい応募が入っている企業もある。
これまで1000社以上の企業の採用サイトを預かってきたデータを見ると、エリアや職種よりも"企業"ごとの違いがかなりあるように感じる。
これは考えてみれば当然の話。
Googleしごと検索からのアクセス数や応募効果を増やすには、Googleの検索結果により多く表示される必要がある。多くの方に知られていて、検索される機会が多い企業や店舗だったり、多くのエリアで様々な求人を掲載している企業ほど検索でヒットしやすくなる。
Googleしごと検索からの訪問者数は、Googleアナリティクスではgoogle_jobs_apply / organicと表記されるので、まずは自社の採用サイトにどのくらいのアクセスがあるか確認しておきたい。
多い会社さんは、知らない間に年間で数十件の応募を獲得していた、なんて事例もありましたのでアクセス数を測定できるようにしておくだけでもしておいた方が良さそう。
アクセス数や応募数だけではなく、もっと詳しいデータを取りたいという方はGoogleサーチコンソールも設定しておこう。
検索結果メニューのジョブリスティングで自社のどのページがどんなキーワードで、どのくらい表示・クリックされているか確認することができる。
こちらは、当社のHRハッカーをご利用中の企業様のGoogleサーチコンソールの画面。
Googleサーチコンソールでわかるのは、検索されているキーワード・クリックされているキーワードのみ。残念ながら、どのキーワードで応募に至っているかを確認することはできない。
だから、あまり深入りしすぎず参考程度に留めた方が良いかもしれない。ただ、手間をかけて調べるとおもしろい傾向があった。
Googleしごと検索で応募が入っているほどんどの企業は、社名で指名検索されている。
つまり、もともと会社のことを知っていた人や、広報メディア・求人メディアで会社のことを知った求職者が、「社名+求人」などのキーワードで検索してクリックしている可能性が高い。
さらに調べてみると、Gogoleしごと検索からの流入が多いサイトはGoogleビジネスからの流入と応募数も多い傾向があることもわかった。
Googleアナリティクスでは、google_bp/referralと表示される。
WEBマーケティングに力を入れている会社であれば、検索結果の上位表示対策であるSEO対策やGoogleマップでの上位表示のMEO対策に取り組まれているかもしれない。
Googleしごと検索でも同じように上位表示させるテクニックはあるのか?
そんな期待もあったのですが、正直ほとんどのキーワードでの検索上位は求人メディアのページが占めていて、個別企業は太刀打ちできないのが現状。
ただ、先程のデータからわかるようにGoogleしごと検索では指名検索によってアクセスしてくる求職者が多い。ということは、自社のことを知ってもらう広報に力を入れることで、間接的にGoogle検索やGoogleビジネス経由で自社の採用ホームページからの応募が増える可能性がある。
Googleだけにこだわらず、広い視点で自社の採用広報戦略を考え直したい。
まとめーGoogleしごと検索でこれだけはやっておきたいこと
あらためてGoogleしごと検索の効果改善のためにやっておきたいポイントをまとめましたので、こちらを参考に取り組まれてみることをオススメします。
Googleしごと検索に対応する
原稿内の仕事内容を充実させる
Googleアナリティクスの設定
Googleサーチコンソールの設定
Googleビジネスの登録と設定
Googleリスティング広告に出稿する
採用広報に力を入れて指名検索を増やす
Googleしごと検索を使ったからといって、自社の応募を莫大に増やせるというわけではない。
ただ、他の採用施策と組合わせて取り組むことで着実に成果につながっている実績はありますので、できるところから始めたい。
▼HRハッカーで人手不足を解消しませんか?