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【国勢調査】全国市区町村別✕男女別✕年齢別×産業別労働人口データを採用に活かす【スプレッドシート付き】

「●●エリアに住んでいる、△△な人を採用したい」と考えたとき

(果たして、そのような人は何人くらいいるのだろう?)

と、疑問に思うことはないだろうか?

「採用にマーケティング的な考えで取り組もう」と提案しているにも関わらず、そもそも対象となる求職者の数も確認しないまま、理想の人物像や募集要件ばかりをヒアリングしていると、段々と不安になってくる。

マーケティングにもリサーチがあるのだから、採用でもジオグラフィック、デモグラフィックといったセグメントの考え方をもっと取り入れても良いのではないか?

セグメンテーションの4つの変数

セグメンテーションの切り口には有名な4つの変数がある。

セグメンテーションの4つの変数で採用を考える
  • ジオグラフィック(地理的変数)ー住所、勤務地など

  • デモグラフィック(人口統計変数)ー年齢、性別、職業など

  • サイコグラフィック(心理的変数)ー価値観、感性など

  • ビヘイビア(行動変数)ー応募、利用、閲覧履歴など

採用では定性的なタイプ-スペックは考えることは多い。それなら、相場観や人数観についての情報を強化すれば、もっと精度は上がるはず。

このなかでジオグラフィック・デモグラフィックのデータについては
ざっくりではあるけど国勢調査である程度の数値を確認することができる。

▼国勢調査 / 令和2年国勢調査 / 従業地・通学地による人口・就業状態等集計 (主な内容:従業地・通学地による人口,昼夜間人口など)

e-Stat:統計で見る日本

時間を掛けすぎても仕方がない。総務省のe-Statのサイトで色々見て回り、採用計画を立てる際に参考になりそうな調査データを3つピックアップ。

①市区町村別×年齢階層別✕労働力状態
②市区町村別×労働力状態✕常住地・従業地
③市区町村別×産業別✕常住地・従業地

これだけだとイメージがつかないので、簡単に補足。

市区町村別×年齢階層別✕労働力状態データ

市区町村別×年齢階層別✕労働力状態

これはいちばんイメージしやすい。

札幌市中央区に在住で(市区町村別)
×
25~29歳の男性で(年齢階層別)
×
フルタイムで働いている人(労働力状態)

が何人いるか?がわかる調査データ。まさに、ジオグラフィック×デモグラフィックのベース資料。この時点で人数が少なすぎる場合には、セグメントやターゲティングが狭すぎないか考え直した方が良いかもしれない。

市区町村別×労働力状態✕常住地・従業地データ

市区町村別×労働力状態✕常住地・従業地

聞き慣れない言葉があるけど、

常住地・・・住んでいる場所
従業地・・・働いている場所

と考えれば大丈夫。

つまり、

札幌市中央区に在住で(市区町村別/常住地)
×
札幌市北区に勤務している(市区町村別/従業地)
×
社会人・主婦・学生(労働力状態)

はどのくらいいるか?がわかるようなデータとなっている。特に、都心部では住んでいる人は少ないが、通勤して働いている人は多いということも多い。

じゃあ、どの地域からどのくらいの人数が通って来ているのか?がわかると便利。その昔、タウンワークの誌面に掲載する際に、どの版に出稿しようか調べるのに活用したのを覚えている。

市区町村別×産業別✕常住地・従業地データ

市区町村別×産業別✕常住地・従業地

最後は、主な産業別に市区町村×常住地・従業地の人数を調べたデータ。

たとえば

札幌市中央区に住んでいて(常住地)
×
札幌市北区に通勤している(従業地)
×
運輸業界の人が(産業別)

どのくらいいるかがわかるデータとなっている。特に、経験が求められる医療看護や建設業界などの場合には、こういったデータも参考になりそうだ。

スプレッドシートにしてみた

以上、ご紹介した3つの調査データは総務省のサイトではcsvでダウンロードできる。ただ、データ量がめちゃくちゃ多いので集計するのが大変…

ということで、整えて1枚のスプレッドシートにまとめてみた。

※コピーするか、Excelファイルでダウンロードしてお使いください


その他見ておきたいデータ

この記事では一番データ量の多い国勢調査を採用マーケティングに活かすという前提で調べた。ただ、他にも参考になるデータはいくつかある。特に参考になりそうなものを3つピックアップしてご紹介。

①ハローワーク 一般職業紹介状況

まずは所管地域のハローワーク。自社の商圏にどのくらいの求人企業・求職者が存在しているか?求人倍率も含めて確認する。ついでに、求人票を掲載しておけば地域や職種によってはそこそこ応募が入ったりするのでオススメ。

 最寄りの都道府県、管掌ハローワークの求職状況を確認

②Indeed 採用市場レポート

2つめが、、Indeedの管理画面から見ることができる採用市場レポート。都道府県単位でしか確認できないが、職種はかなり細かな検索ができる。

自社の求人を検索している求職者が何人くらいIndeed上にいるのか?
類似求人がどのくらい掲載されているのか?
平均給与はどのくらいか?

などなど、擬似的な採用難易度や倍率を確認することができる。

こちらは、Indeedに掲載している企業が管理画面内から利用できる。 

③HR forecaster

3つめは、dodaが無料で提供しているHR forcaster。dodaのデータベースに登録している200万件以上の求人票のなかから、条件に合った人材を検索できる。

募集したい条件を入力すると、dodaが把握している職種による求人倍率や候補者数の想定値が算出される。

そして、実際に採用イメージに近い人物像を抽出することもできる。
求職者のペルソナをつくる時に参考にしても良いのではないかと思う。

また、募集する際に求人票内に記載する項目をまとめたヒアリングシートまで作成してくれる。この項目を順番に入力していくだけで、求人票が完成。

データをもとに採用マーケティングする

一番信頼がおける国勢調査のデータをもとに採用戦略を立てる。

合わせて、実務においてはハローワーク、Indeed、HR-forcasterなどを活用しても良いかもしれない。自社がメインで活用している採用手法に近いデータが取得できれば十分戦略は立てられる。

目的はデータを集めることではなく、データをもとに採用マーケティングをおこなうこと。それによって、自社にあった人材を採用すること。

採用活動の結果得られた結果が良いか悪いか、その判断基準の拠り所となるのがマーケティングデータ。

迷ったときは、改めて最新の採用データに立ち戻り、採用戦略を練り直してみると良いかもしれない。


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