「うすっぺらい印象になりがちなとき」
比較的深煎りよりの焙煎をしているのに中身のないようなとき、コクがなくうすっぺらい印象になるときがあります。
それにはどんな原因があるんでしょうか?
生豆?
焙煎?
抽出?
コーヒーの阻害要素はこの3つが原因になりそうです。
もちろんそれぞれのセクションにおいて、できることとできないことがあるとは思うんですが、、
中深煎りのコーヒーだとすると、コクがあり、ほろ苦さが想像できると思うんですが、この際のコクの欠落ですね。
薄くて、苦い。
抽出においては、シャープな苦味があるので、和らげようと思って、挽き目を粗くしたり、お湯の温度を下げてみたり。
持ち得る方法を試すのですが、結局は濃度感がさらに薄くなるので(それでも苦さは和らがないので)、おいしいコーヒーとは言いにくくなります。
生豆に関しては、どうでしょうか?
素材が古いクロップで水分が抜けすぎていたりすると、フレーバーが少なく、口当たりもざらざら、藁っぽい香りが出てきたりします。
その際に薄く感じる可能性がありますが、最近の生豆の流通からしてみるとそのような場合は少ないかと思います。
また、やや深く焙煎してみるとコクや苦味は出てくるように思います。
薄いという印象は少ないので、100%の原因としては確定しにくいです。
焙煎はどうでしょうか?
うすっぺらいというのは、コクとなるボディーが形成されていないことなのではないかと思うんです。形成されていないということは、作ることができるということなんですが、、
苦さは180℃以降カラメル化によって生まれてくることが多いです。
ボディーが形成されていないということは、シンプルにいうと生豆が熱によって発達していないということになります。
そう考えてみると、プロセスとしては熱を伝えるということに重きをおけば、発達させることができると思います。
そう考えると、前半のフェイズでしっかりと熱を伝えるために、
①ガス圧をあげる
②排気の流れをゆっくりにし、釜内の圧力をあげる
③投入する豆の量を少なくする
④予熱を長くして、蓄熱を増やす
などの方法が考えられます。
今回これを考えるきっかけとなったプロファイルは前半にかける熱量が少なく、ゆっくりと上げていくようなスタイルでした。
そこで、ガス圧を上げ、前半にしっかりと熱量を伝えてみると、全体的にコクがあり、苦さは甘さを伴い、バランスのいいカップに仕上がりました。
うすっぺらくて、苦いというときには一度思いきってプロセスを変えてみるといいかもしれませんね!
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