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「焙煎における最終的な味わいについて」

焙煎をしている中で浅煎りにしようと思っていて、その延長で深煎りを焼くことは基本的にしないようにしています。

なぜなら、浅煎りと深煎りとでは(ここのカテゴライズも実は無限にあったりするんですが)焙煎度合いが異なるだけではなくて、時間や工程も変わってくるからです。

例えば、深煎りにしようと思った場合、前半に急激に熱量を与えなくても表面が深煎りになる過程で浅煎りよりは熱を伝えることができます。(もちろん度合いはありますが)

逆にいうと、浅煎りの延長で前半に熱を入れ過ぎてしまうと、ドライな印象やビターな印象につながることがあります。
特に熱を保持しやすい焙煎機や釜量に対して少量の豆を焼くときには、熱量が与えられ過ぎて同じような現象が起こりやすいと思います。

上記のことから浅煎りの延長で深煎りを適正に焼くことは難しいように思います。

もちろん深煎りになればドライな印象が出てきたり、やや塩味を感じたりするので、それを同一と捉えるのであれば、どちらも同じように思います。
しかしながら、つぶさにその違いをみてみると実は質と量の違いがあることに気づきます。
正直Qグレーダーを取ったときもあんまり考えてなかったので、感じようと思わないと感じられないのかもしれません。

「深煎り=苦味のみ」という考えはそういうところから来ているように思います。
深煎りだから苦いでしょみたいな考えですね。

飲み手が気づかなかったとしても、焙煎士がうまくコントロールすればほろ苦さや比較的滑らかな印象にすることができます。

今回お伝えしたかったのは、前回の続きでまずは味わいのデザインをどうするかを考え、そこから遡るとプロファイルに落とし込むことができるのではないかということです。

表面の色合いだけではなく、内部についても考え、味わいに関してもみてみるとまた何か新しいものを見つけることができると思います。

おいしくないと感じたとき、バランスが良くないと感じたときにはこの外部と内部の何かが良くないときです。

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