リテールテックでの学び〜お客様のお悩みの数だけデジタルサイネージの可能性がある〜
みなさんこんにちは!ユタカ産業のSです。
今回は先日参加しました『リテールテックJAPAN』での気付きや学びについてお話したいと思います。弊社の展示内容はこちらをどうぞ↓
1.さて、何をしましょうか。
今回のリテールテックは3月1日(火)~3月4日(金)の4日間開催されました。時間は朝10:00~夕方の5時まで。私たちは9:00に集合して準備を開始しました。サイネージの動作確認、リーフレットの補充、ブースの清掃を済ませます。その後、朝礼を行い万全の体制でお客様をお迎えします。
とはいえ展示会への出展はほぼ初めての私たち。興味のありそうなお客様にお声がけする、とミッションは明確ですが、なかなか動けません。クラゲのようにふわふわブースを漂いながら、通路を歩いていくお客様を見送ります。私自身、お店などで急に声をかけられるのが苦手なこともあり、目を向けてくれている!と思ってもお声がけすることを躊躇してしまいます。
でもこのままでは立っているだけで一日が終わってしまう。遠慮している場合じゃない!気合を入れてご案内します!少しでもSmart BARのことを知ってもらわないと…。
2.これで何ができるの?
今回の展示会、私が接客したお客様からの質問で多かったのはこの質問でした。タッチ式サイネージです!プリンターと連動できるんです!とご案内をしていると、『で、これで何ができるの?』と…。
何が…できる…??何だろう…。
脳がストップした私を横からスッと社長が助けてくれる。そんなことの繰り返し。
正直、デジタルサイネージはなんでもできるのです。(ここではお金と時間の問題は別にして…。)そこで『なんでもできます!』と応えてしまえば簡単ですが、その答えでは『ふーん。』という感想で終わってしまいます。
お客様のニーズにあったお応えをしなくては話は先に進みません。お客様のニーズの種類だけその答えはあるのです。展示会という場でもあり、すばやくお客様のニーズを読み取り、それに合わせたご提案やご紹介をする必要があります。しかし、それをするには相当の知識量とヒアリング能力が必要だということも目の当たりにしました。
そして、改めてデジタルサイネージの可能性が大きいことに気が付きました。
どうしよう。私、戦力になれない。あっという間に時間が過ぎていきます。
3.このまま終わるわけにはいかない。
オロオロしている間に終わった午前中。お昼休憩に出てきたものの、どうしよう…とひとり反省会。午後は倉庫でずっと配布用の資料でも作っていようかな…。
落ち込みながらも、お腹はすいていたので、まずはごはんを食べました。お腹が満たされてくると、くよくよと考えているのが馬鹿らしくなってきます。
わかっていることはこのままではいけない、ということ。うまくできなくてもいいから、まずは出来る範囲でがんばろうと心を入替えてブースに戻りました。
4.NVCの訓練で身についたこと。
展示会にいらっしゃっている方たちは、大きい小さい関係なく『悩みを解決したい』と思って足を運んでくださっていると思います。まずはその悩みに寄り添ってみようと思いました。
呼びかけに応えてくださったお客様や、足を止めてくださったお客様に何をお見せしたらいいのか。何が気になって立ち寄ってくださったのか。最初は全くわかりません。
ただ、幸いなことに、今回のブースは店舗を想定して展示していたので、これはどうですか?こっちは?こんなのもありますよ?と順に説明してみます。
商品の説明をしながら、ポロポロっとこぼしてくださる言葉を拾いながら、何を求めていらっしゃるのかを考えます。脳内をフル回転させて、お悩みと、Smartbarを繋げていきます。
点と点をつなげる作業。あ、これNVCでやったやつ。
NVCとは、New(新しい)Value(価値)Creation(創造する)の頭文字を取った私たち第三事業部の通称です。普段の業務とは違う脳の筋肉を毎週鍛えています。
その中でいつもアイディアを出したり、聞いたり、それをつなげたり、さかさまから見たり、小さい穴からのぞいたり、こねくり回したりする訓練を続けています。そんな日頃の訓練の成果がキラリと光った一瞬でした。
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5.あと一歩と最初の一歩。
徐々に展示会の雰囲気にも慣れていき、どんなふうにお声がけすればいいのかもわかってきました。そしてお客様のお悩みにもタイプがあることに気が付きます。
まずはやりたいことが決まっていて、あと一歩のところのお悩みを抱えているお客様。そして何かをしないといけないけど、何から始めたらいいのかわからないお客様。
あと一歩のお客様にはご希望に近しいものを『こんなことができますよ』とご説明し、資料をお渡し、ご検討をお願いするというご案内をさせていただきました。
そして、何から始めたいいのかわからないお客様にはどういったご案内をすればいいのか…。
最初は『どうしよう』『何をご説明しよう』と悶々としていたのですが、まずはゆっくりとブースの中をご案内しながら、何に興味を示されてるのかを注意深く感じとりつつ、お客様と同じ目線で見てみることにしました。
ひとつ、事例をもとにご紹介してみたいと思います。お昼すぎにブースに立ち寄っていただいた、上司の方に見に行ってほしいと頼まれて来場された女性のお客様へのご案内でした。
まずは、私の一押し!23インチのサイネージとプリンター連動のコーナーをご紹介しました。
お客様『へぇ!すごい。面白いですね。』
そうなんですー!とニコニコご紹介しましたが、あんまりピンと来ていないご様子。それでは、と29インチを使用したミニショップタイプをご案内。
お客様『サイネージのサイズがいいですね。見やすい。』
あれ?これもなんか違う…。
スタンダードタイプの29インチをお見せしつつ、ブースの中を見渡します。
何が響くのだろうか…。その時です。
お客様『これ、スペース取らなくていいですね。』
え?あ、そうなんです!省スペースでいろんなことができるんですよ。例えば…。と29インチとプリンターが連動している券売機をご紹介しました。
ビャーっとレシートを出しながら、様子をうかがいます。あれ?これも違ったかな…?不安な時間が流れます。
お客様『………これで受付みたいなことできますか?』
え!?あ?お店のですか?そうですね!プリンターから番号札も出せますし、簡単な受付対応ならできると思います!
私が頭の中で点と点をつなげようとフル回転している間に、お客様の頭の中でも同じ作業がされていたのです!
わたしのご案内で、お客様のお悩みが(すこーしだけかもしれませんが)クリアになった!最初の一歩を踏み出した瞬間です。大興奮です!
このような感じで、何から始めたらいいのかわからないお客様とは、ゆっくりブースを歩きつつ、お話を聞くようにしました。まずは頭の中を吐き出す、そのお手伝いをさせていただくことが寄り添うことなのかなと思ったからです。自分で何を考えているのかって自分ではなかなか見えないと思います。
お手伝いさせていただく、と思いながら順々にご案内していくと、ぽつりぽつりとお悩みをお話してくださる方が多かったように思います。お客様の言葉を拾いながら、これかな?こっちかな?といろんな引き出しを開けたり閉めたりしながらご案内しました。
6.足りないこと。
はじめはモジモジしておりましたが、終わってみるともっとたくさんのお客様とお話ししたかったな、と少し後悔しております。展示会だからこそ、巡り合えたお客様です。普段の生活では絶対にお話しできないような方もいらっしゃいました。
次の機会がもしあれば、後悔しないように頑張りたいと思います。
また、ご案内をする中で圧倒的に不足しているな、と感じたのは知識量でした。知らないことが多すぎる!!というのも今までの第二事業部では、化粧品の什器を作ることが多く、ピンポイントの知識しかありませんでした。しかし第三事業部はちがいます。今回の展示会でも様々な分野からのお問合せをいただきました。
また、視野が狭く、なかなかお客様の求める答えに辿りつけないこともありました。広い視野、欲しいものリストに追加しました。
接客を終えるたびに『まだまだだなぁ。』と反省。製品の理解も足りてません。
これからの課題は山積みです。
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7.見えてきたこと。
リテールテック前も課題はたくさんありましたが、薄暗いトンネルを壁をつたいながら歩いている感じ。まさに手探り状態でした。とても不安。
しかし、リテールテック後は見えてきたことがたくさんありました。トンネルに照明が付いたのです。これはとても大きい変化でした。
これはたどり着きたい場所が見えてきたことが大きいと思います。
なんでもできることの難しさに頭を抱えるのではなく、可能性をお伝えしながらお客様のニーズにあったものを最適な状態でご提案できるようになる。
何ができるんだろう?何をしたらいいんだろう?ではなく、なんでもできるからこそ、どんなご要望にもお応えできるようにしっかり準備をしておきたいと思うようになりました。
課題は山積み、という表現は少しネガティブに聞こえてしまうかもしれませんが、準備をしようと勉強を始めると、知りたいこと、調べたいことがどんどん増えてくるのです。あれもこれもとむしろ自分で増やしている状態…。山を作ることもまた楽しいのです。
まだまだ頂上は見えてきませんが、地道にしっかり登っていこうと思います。
それではまたお会いしましょう!