見出し画像

【五章】北海道行くの!?が大阪から来たの?に変わりゆく。

【四章】へ

ここで半分。

やっと東北地方が見えてきた。
大阪から東京までこれたことがまず嬉しかった。
あの自分がヒッチハイクしているぞ。
まさかこんな挑戦できるなんて。
やってみることはすごく大切なんだ。
この守谷SA。
よく考えれば早朝じゃないか。

暗すぎん?笑
一応ヒッチハイクをやってみたものの、断られる。
遠距離トラックの人たちは、カーテンかけて寝ている。
しかしそのなかで1人、窓を開けて話してくれた
「今みんな寝てるから、出るとしたら6時ぐらいちゃうかな」
今4時。
SAでご飯食べて少し休もう。
というわけで朝食を食らう。

体力回復。
が、また腹がへる。
ヒッチハイクは以外とお腹すく。
しかし紙コップに注げるお水が置いてあるのはありがたい。
喉の乾きは空腹よりも辛い。
次第に外も明るくなってきた。
再びヒッチハイクをする。
トラックはまだカーテンがかかってる。
一般車両や社用車、SAを歩いている人、声をかけて回る。
しかしこれまたなかなか見つからない。
寝た方がいいのだろうか。
睡眠がここにきて欲しくなってきた。
しかし、一度睡眠に味をしめると、
9月1日のロケット飛ばす日に北海道につけなくなるかもしれない。
しかも台風も来ている。
今はまだ踏ん張るときだ。
そう思った。
そしてあるおっさんに声をかけたら、笑顔で、
「いや、タクシーやで?」
タクシーだからなんだ。
タクシーはお金払わないと乗せないのか。
会社からそう言われているなら仕方ないところもある。
その人はタクシーだから乗せないという思考停止をしている。
これは実は重要で、タクシーである前に車である。
行く方面が同じでその高速の間誰も乗せないのなら、タクシーである前に車であるので乗せられるのだ。「タクシーだから」は思考停止だ。
ヒッチハイクはそんな思考停止している人には乗せてもらえない。
なぜならすべてこう言えるからだ。
「いや、初対面やで?」
言い訳はいくらでもできる。
もはやタクシーよりもUberのほうがタクシーだ。
というわけでヒッチハイクを続けていた。
止まってる車すべてに声をかけ終えて、次を待つときもあった。
すると、まるで不意討ちのようなOKをもらった。

【第五号車 愛くるしいわたなべ夫妻】

ありがとうございます✨
関東の人で、丁度、福島に向かうとこだったそうだ。
名はわたなべさん。なべって呼ばれてるらしいので、
なべさんって呼んだよ。
するとなべさんじゃないかわいい方のわたなべさんが
「お腹すいてる?こんなんしかないけど」

カレーパンじゃ。好きじゃ。パン屋さんのカレーパンは特に好きなんじゃ
恵みじゃ。恵みのパンじゃ。パン好きじゃ。大好きじゃ。
ちなみにカレーパンて日本発祥で、カツレツから発想したんだって。
なんか考えたいな。
ロールキャベツの中身をラーメンにするとか。
ほんでお菓子までもらった。

きなこ系だ。
おいしい。ちょうど糖分欲しかったトコだ。
ほんでガムももらった。
ガム食べたいな~と思ってたらガムくれた。
ジャストミートじゃ。
よく考えたら、平成最後の夏休みにヒッチハイクしてるじゃん。僕らは平成最後の夏に乗せたんだ、っていってて、なんかいいタイミングすぎじゃね?って思った。平成最後の夏にヒッチハイクってかっこいい。
そんなヒッチハイクに対抗するなべさん。俺はイギリスへ行ったと。
僕物心ついてから一度も海外に行けてなくて、羨ましい。
あとは関東関西の違いで、ディズニーとユニバの感じが逆だった。
関東は、ちょっとディズニー行くか~の感じみたい。
ユニバ行ってみたい!っていってて、なんかこの違いが楽しい。
遠くに憧れる。以外と近くに良いものがあったりするけれど。
そんななべさんは、学生時代、髪を切りに行ったとき、「今日はお休みですか?」って言われたらしい。誰が社会人だよ。
あとトンネル入ったりしたときにあるオレンジ色の光。
なんか気持ち悪いらしい。
この夫妻、おもしろい。
ちなみにオレンジの光は紫外線が多く出てるらしいので、それが変に感じたのかな?
出会いあれば別れある。
中郷SAまで乗せてもらった。

よし、寝よう。
ここで20分ほど、仮眠をとることに。
ちょうどベンチがあったので横になる。
不眠不臥を乗り越えて。
横になった瞬間、ただ横になることが、こんなにも幸せなのかと気づく。
床が硬いだの寝づらいだの関係ない。
横になり、ただ休むだけで、からだの疲れが抜けていく。
気づいたら寝ていた。
寝方なんてわからない。たぶん疲れるまで動けば寝られる。
すると誰かが肩をポンポンと叩く。
しまった。怒られるかもしれない。
恐る恐る目をOPEN.
そこにはなべさんが。
「はい。お腹すいてる?お昼ご飯にでも食べて。」

神さんかと思った。
いや、なべさんだ。
確認したがやはりなべさんだ。
イエスではない。なべさんだ。
そこにはいい方のサンドイッチ、ミックスサンドイッチと
マイブームのあんぱんだった。
数秒、それを握りしめた。パンは潰れないように。
つぎのSAで食べよう。
そして再起動。

なべさんのような半分神さんのような人もいれば、
その逆もいるのが、ヒッチハイクだ。

【六章】へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?