【五章】北海道行くの!?が大阪から来たの?に変わりゆく。
ここで半分。
やっと東北地方が見えてきた。
大阪から東京までこれたことがまず嬉しかった。
あの自分がヒッチハイクしているぞ。
まさかこんな挑戦できるなんて。
やってみることはすごく大切なんだ。
この守谷SA。
よく考えれば早朝じゃないか。
暗すぎん?笑
一応ヒッチハイクをやってみたものの、断られる。
遠距離トラックの人たちは、カーテンかけて寝ている。
しかしそのなかで1人、窓を開けて話してくれた
「今みんな寝てるから、出るとしたら6時ぐらいちゃうかな」
今4時。
SAでご飯食べて少し休もう。
というわけで朝食を食らう。
体力回復。
が、また腹がへる。
ヒッチハイクは以外とお腹すく。
しかし紙コップに注げるお水が置いてあるのはありがたい。
喉の乾きは空腹よりも辛い。
次第に外も明るくなってきた。
再びヒッチハイクをする。
トラックはまだカーテンがかかってる。
一般車両や社用車、SAを歩いている人、声をかけて回る。
しかしこれまたなかなか見つからない。
寝た方がいいのだろうか。
睡眠がここにきて欲しくなってきた。
しかし、一度睡眠に味をしめると、
9月1日のロケット飛ばす日に北海道につけなくなるかもしれない。
しかも台風も来ている。
今はまだ踏ん張るときだ。
そう思った。
そしてあるおっさんに声をかけたら、笑顔で、
「いや、タクシーやで?」
タクシーだからなんだ。
タクシーはお金払わないと乗せないのか。
会社からそう言われているなら仕方ないところもある。
その人はタクシーだから乗せないという思考停止をしている。
これは実は重要で、タクシーである前に車である。
行く方面が同じでその高速の間誰も乗せないのなら、タクシーである前に車であるので乗せられるのだ。「タクシーだから」は思考停止だ。
ヒッチハイクはそんな思考停止している人には乗せてもらえない。
なぜならすべてこう言えるからだ。
「いや、初対面やで?」
言い訳はいくらでもできる。
もはやタクシーよりもUberのほうがタクシーだ。
というわけでヒッチハイクを続けていた。
止まってる車すべてに声をかけ終えて、次を待つときもあった。
すると、まるで不意討ちのようなOKをもらった。
【第五号車 愛くるしいわたなべ夫妻】
ありがとうございます✨
関東の人で、丁度、福島に向かうとこだったそうだ。
名はわたなべさん。なべって呼ばれてるらしいので、
なべさんって呼んだよ。
するとなべさんじゃないかわいい方のわたなべさんが
「お腹すいてる?こんなんしかないけど」
カレーパンじゃ。好きじゃ。パン屋さんのカレーパンは特に好きなんじゃ
恵みじゃ。恵みのパンじゃ。パン好きじゃ。大好きじゃ。
ちなみにカレーパンて日本発祥で、カツレツから発想したんだって。
なんか考えたいな。
ロールキャベツの中身をラーメンにするとか。
ほんでお菓子までもらった。
きなこ系だ。
おいしい。ちょうど糖分欲しかったトコだ。
ほんでガムももらった。
ガム食べたいな~と思ってたらガムくれた。
ジャストミートじゃ。
よく考えたら、平成最後の夏休みにヒッチハイクしてるじゃん。僕らは平成最後の夏に乗せたんだ、っていってて、なんかいいタイミングすぎじゃね?って思った。平成最後の夏にヒッチハイクってかっこいい。
そんなヒッチハイクに対抗するなべさん。俺はイギリスへ行ったと。
僕物心ついてから一度も海外に行けてなくて、羨ましい。
あとは関東関西の違いで、ディズニーとユニバの感じが逆だった。
関東は、ちょっとディズニー行くか~の感じみたい。
ユニバ行ってみたい!っていってて、なんかこの違いが楽しい。
遠くに憧れる。以外と近くに良いものがあったりするけれど。
そんななべさんは、学生時代、髪を切りに行ったとき、「今日はお休みですか?」って言われたらしい。誰が社会人だよ。
あとトンネル入ったりしたときにあるオレンジ色の光。
なんか気持ち悪いらしい。
この夫妻、おもしろい。
ちなみにオレンジの光は紫外線が多く出てるらしいので、それが変に感じたのかな?
出会いあれば別れある。
中郷SAまで乗せてもらった。
よし、寝よう。
ここで20分ほど、仮眠をとることに。
ちょうどベンチがあったので横になる。
不眠不臥を乗り越えて。
横になった瞬間、ただ横になることが、こんなにも幸せなのかと気づく。
床が硬いだの寝づらいだの関係ない。
横になり、ただ休むだけで、からだの疲れが抜けていく。
気づいたら寝ていた。
寝方なんてわからない。たぶん疲れるまで動けば寝られる。
すると誰かが肩をポンポンと叩く。
しまった。怒られるかもしれない。
恐る恐る目をOPEN.
そこにはなべさんが。
「はい。お腹すいてる?お昼ご飯にでも食べて。」
神さんかと思った。
いや、なべさんだ。
確認したがやはりなべさんだ。
イエスではない。なべさんだ。
そこにはいい方のサンドイッチ、ミックスサンドイッチと
マイブームのあんぱんだった。
数秒、それを握りしめた。パンは潰れないように。
つぎのSAで食べよう。
そして再起動。
なべさんのような半分神さんのような人もいれば、
その逆もいるのが、ヒッチハイクだ。
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