クリエイターが「本当に作りたいものを作れる」仕組み ~ トークン型のクリエイターエコノミー
クリエイターファーストなプロジェクトが始まる
言わずと知れたヒットメイカーたちが口にした…
「自分達は本当に作りたいものを作れているのか?」の言葉に端を発して生まれたプロジェクトが、とても面白そうなんです。
そのプロジェクト名は「SUPER SAPIENSS」(スーパーサピエンス)。
つまり、旧来の価値に囚われない「超人類」ってこと。
クリエイターファーストなこのプロジェクトをご紹介したいと思います。
今のエンタメの課題は?
ここ長らく日本の映画って、人気のドラマや話題のコミック・小説原作の作品ばっかりって印象ありませんか?そして、そこに出演する俳優さんも同じような人ばかりで…。(既視感がある!)
今の仕組み(製作委員会方式)だと、そうなっちゃうのです。
「製作委員会方式」とは、1社で映画の製作費を出すのは大変だから、じゃあ、みんな(複数の会社)がお金を出し合って(出資して)、映像作品をつくろうよ、という仕組みです。
例えば、あるドラマ作品の映画化だったら、TV放送局、制作プロダクション・広告代理店・芸能事務所などがお金を出し合って、制作することになるのです。(みんなでお金を出し合っている分、リターンも減るけど、リスクも減っている構造ですね)
でも、この仕組みって問題あるんです。
映画にお金を出すためには、どの会社も、会社の承認を得なければなりません。
会社員の方なら身に染みて感じていることだと思いますが、会社に承認を得るためには、「このお金は無駄にならず、儲かりますよ」を会社に証明しないとなりません。そうなってくると、話題作なんです!、人気のタレントがでています!、製作費も抑えています!と、安パイなものが、選ばれることになるのです。
そこには、クリエイターが、心底作りたい「社会的意義がある作品」「今の時代に問うべき作品」といったものは反映されてこないのです。
(もうコレは仕組みの問題だ!)
トークン型のクリエイターエコノミー「SUPER SAPIENSS」とは?
「SUPER SAPIENSS」の取組は…
映画監督の堤幸彦氏(TRICK、池袋ウエストゲートパークでも有名)、本広克行氏(踊る大捜査線)、佐藤祐市氏(テレビドラマ演出家)の3名が「自分たちが作りたいものを作る」プロジェクトです。
エンタメ作品を作る上での課題は「お金」の問題。
今回、クリエイターたちが、直接サポーター(支援者)から支援(お金)を募る方式です。
コレって、クラウドファンディングと同じでは?
と思いますが、違うんです。
支援した人には、支援金額に応じた分の「トークン」が発行されます。
このトークンを持っていると、作品づくりのコミュニティーに加わることができ、原作から映像化までのプロセスを覗くことができるのです。
そして、このトークンの面白い点は、トークン自体が議決権の役割を担っており、作品のコアとなるシナリオ設定やプロモーション方法に関する「支援者投票」で、その議決権を使って、意見をいう事ができるのです。(作品作りに関与できる!=共創関係)
しかも、トークン自体は、売買が可能なので、作品に人気がでてトークンを保有したい人が増えることで、トークンの価値が高まります。
すると、買ったとき以上の値段で、誰かにトークンを売ることもできるのです。(サポーターにも経済的な見返りがある!)
クラウドファンディングでは、支援をした額に応じて特典がもらえることはありますが、その後、支援した商品が大ヒットしても、経済的な恩恵はありません。
でも、トークンを介することで、初期から応援して、作品を共につくってきた人ほど恩恵が受けられるところに、新しさがあるのです。
クリエイターが心底つくりたいもの(ビジョン)を掲げ、そこに支援者が付く。クリエイターとサンポーターが一緒に意見交換しながら、作品づくりやプロモーションを考えていく。その結果、作品が世の中の支持を受けたら、みなが経済的にも報われる。
とてもハッピーはクリエイターエコノミーの形です。
これからのトークン型のクリエイターエコノミーの発展が、すごくたのしみです。
(もちろん、僕もトークンを購入しています!)
<追記>
クリエイターエコノミーの記事は、こちらのnoteにもあります!
もし、気になりましたら、どうぞ!