今週のこれだけは知っとこ ホテル・観光編 vol.02
今週のこれだけは知っとこ(こんこれ)では、観光ニュースやホテルに役立つ情報をお届けします。
ホテルプランを読み解く
①スポーツ観戦ステイ2021
オリンピックに合わせたプランとして打ち出されたのが、キンプトン新宿東京さんの「スポーツ観戦ステイ2021」プランです。オリンピックに合わせたプランでありながら、世相を反映させた「おこもりプラン」になっています。
インサイト例:東京オリンピックを楽しみたい
東京オリンピックを「声を大にして楽しみたい」といえる状況ではなく、現地観戦もままなりません。東京オリンピックを楽しみたいと思っている方にとって、現地観戦の代わりになるプランかなと思いました。
下のように考えることで、応用することができます。
世間的に××だけど、本当は○○したい。
世間的に許されないけど、本当は学校で寝泊まりしたかった。
例:大人のための合宿プラン もう一度青春を感じる
②夏=怪談のイメージを利用したプラン
夏のイメージを大胆に利用したプランになっています。
上のプランは、「インサイト」を利用したというよりも、「季節性」と「社会の雰囲気」を利用したものになっています。
「夏といえば?」から連想させていくことで、必ず怪談というワードはでてきます。それに対して「面白そうだからやってみようよ」と実現に向けて、動いたと思うと、ホテルの雰囲気もよいのかなと思いました。いつか泊まってみたいです。
③世界観を楽しむプラン
上の二つとも、世界観を楽しむプランになっています。そして、その世界観のルーツは、「ステイホーム」で増えた動画サイトの視聴者をターゲットにしていると感じました。
インサイト:動画の世界をリアルでも体験したい
このインサイトは、そのまま動画に利用することも可能ですが、下のように抽象化するといいと思います。
○○に没頭している人に向けたプランは?
「○○に没頭している人をリアルなホテルに向ける施策を考える」といったほうが、分かりやすいかもしれません。
④その他
前回、紹介したファスティングプランを他のホテルでも見つけました。こちらも、5万円以上でプランの提供を行っています。
女性向けのプランになっています。
シアタールームプランです。例えば、10室の部屋があったとして、2室をシアタールームにして、500円~1,000円の範囲で値上げを行います。(料理などの提供は考えない)
需要があるときには、なにもせずに部屋が埋まるので、値上げ分がそのまま収益につながります。せっかくだから、シアタールームに宿泊してみようと思う方もいるので、平日でもある程度見込めます。
1年ほど前にシアタープランを考えた際に収益計算をしてみたのですが、半年ほどで設備投資の回収が取れれました。可能性のあるプランかなとも思います。
観光ニュース
①体験型コンテンツに取り組む理由
リッツ・カールトンほどのホテルでも、アクティビティを用意して集客を行っている。そう考えると、どのようなホテルでも体験型コンテンツを創出していく必要性があるなと感じたニュースでした。
関連ニュース
国としてもコンテンツ作成に、力を入れていく方針のようです。
②ホテル・観光業の経営多角化
ホテルとECは、意外に相性がよいのかなとも思っています。そのホテルに行く価値、泊まる価値というものを発信することが出来れば、そのままECサイトを使用する見込み顧客になります。(ただ、宿泊施設、安いから泊まるという形だと、ECサイトへの誘導は出来ないと思います)
ホテルの未来を考える
ホテルの未来を考える際に、避けては通れないのがVRとARです。VR空間で没入して「仕事」、「ゲーム」に取り組めるようになったら、ホテルの価値は「集中して何かをする人をサポートする」ことに変わると思っています。
VRデバイスを安心してかけるとすると、やはり家が一番です。公共の場やカフェもいいのですが、個室でないと「窃盗」や何かの犯罪に合うか心配があります。
ホテルだと安全性が担保されており、なによりデバイスとホテルが連携することで、ホテルのスタッフがリアル面のサポートをできるようになります。例えば、お腹がすいたら食事を部屋まで持ってくる、リアルな来客対応などなど、ホテルが安心安全な場を提供し、宿泊者のリアルな面をサポート出来れば、高い付加価値を出せるのかなともいました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?