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♪ウシュクダラはるばる来てみたよ…♪
イスタンブール滞在中のある日、私たちはガラタ橋近くの船着場からフェリ-に乗ってウシュクダラに出かけました。この前の旅ではなく、コロナ禍に陥った年のお正月でした。
40分ほどかかったでしょうか、予想していたより速かった・・・というより近かったように感じました。
♪ウシュクダラはるばる来てみたら…♪という歌、日本では江利チエミの歌でよく知られていますが・・・いや、知っているのは私たちの世代だけでしょうか?世界のどれほどの人たちが知っているのでしょう。夫は知りませんでした。
しかし、ウシュクダラに行こう、と言い出したのは夫でした。
私はウシュクダラがイスタンブールの旧市街からそんなに遠くはないということを知りませんでした。私は、はるかイスタンブールから遠く東の方にあるくらいに思っていたのです・・・思い込みでした。
その時のイスタンブールでの休暇は毎日よく降るなあ、というくらい雨が降ってまるで日本の梅雨でした。
しかし、出かけたウシュクダラは雨ではありませんでした。
「雨ではなかった」というのはちょっとばかり他の意味もあるのです。江利チエミの歌では歌詞の中で「・・・本当に男はかわいそう…」というところがあるのですが、実際のトルコでの歌詞では「ウシュクダラに来てみたら雨ばかりだった」という文言があるのです。
その歌が縁かどうかどうかわかりませんが、夫はトルコの民族音楽、歌の本を買って帰りました。
私は歌が好きです。よく口ずさみます。旅行中もハミングしていてどこかの誰かさんと一緒に歌ってしまうこともあります。
ウシュクダラに実際に出かけてから♪ウシュクダラ・・・♪が私の頭から抜けなくなってしまってました。何かといえばその歌をハミングしていました。
じゃあ、と町の食糧品やさん、よくパンとかを買ったお店の店主にこの歌を知っているか、と口ずさんで聞いてもらったのです。
そんなことをしていると、通りかかった近所のお土産屋さんのおじさんまでたちどまって一緒にコーラスをすることになったのでした。
歌でコミュニケーションができた!やはり、音楽には国境がないわ!と思った瞬間でした。
この歌を誰かと一緒に歌うということですが、一番最初はモスクワのグムデパートの外の公園のベンチだったと思います。ツアーの待ち合わせ時間の調整でそこに行ったのですが、たまたまそこのベンチに座り込んで日向ぼっこをしていた老人と歌うことになてしまった・・・♪モスクワ郊外の夕べ♪でした。
イスラエルのエルサレムでもありました。塩のモスクに入るために長蛇の列がありました。あまりに長い待ち時間に退屈していたのでしょうか、5,6人の男女が歌いながら踊り始めました。♪ハバナギラ、ハバナギラ・・・♪と。日本で何回も聞いたことがある歌だったので、まずは、その歌の歌詞の意味を聞き一緒に歌いました。ハバナギラとは「みんなで一緒幸せに」という意味だそうな。本当に楽しかった。
ベルギーでも4歳くらいの子供と一緒に歌いました。ベネルックスに旅した時のことでした。
オランダからの列車に乗っていた時、もうすぐ中央駅が来る、ということで、私たちが予約を入れていたホテルの場所を探し当てるのに近くに座っていた夫婦に聞いたのでした。
その時、彼らの孫と思われた子供が突然歌を歌いだしたのです。
♪ヴィオレッタ、ヴィオレッタ・・・♪
ヴィオレッタとは紫色のことですが、これはその女の子の名前、それとも猫か犬か、それとも単に紫色のことを歌っているのかわからりませんでしたが、私はどこかで聞いたことがある、口ずさんだことがある歌だと思いました。しかし、思い出せなかったのです。
しばらくして♪ポケットの中には鉛筆が一つ・・・♪という歌だと気が付きました。これってもともとヨーロッパの歌だっけ?
ところで、♪ハバナギラ・・・♪の歌ですが、noterローローさんが教えてくれました。本当は塩のモスクの前でなんかで歌うような歌ではなかったことを。この歌は戦後イスラエルがエルサレムを奪還した時に歌われた歌だそうです。
写真はウシュクダラの船着場です。