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M&Aのトラブル回避に向けて 〜「M&A仲介協会」の会員として
株式会社M&Aコンサルティングは、「M&A仲介協会」の会員だ。
中小企業庁も、M&Aが日本経済にとって必要かつ前向きな選択肢の一つであると捉えている昨今、M&Aは日本国内において件数を増し、それに伴いM&A仲介事業を行う会社も数を増してきた。
しかしながらM&A仲介は許認可事業ではなく、新規参入への障壁が少ないが故、自らの利益のみを優先する悪質な業者がいるようだ。
適切にM&Aに必要な業務が行われているかどうかを判断することは、一般の方にはおそらく困難であり、トラブルに遭う例が増加している。
また逆に、譲渡主や譲受主がM&A仲介事業者を悪用するようなケースも少なからず出てくるようになった。このような問題があちらこちらで散見されるようになり、中小企業庁がM&Aガイドラインを設けるなどの取組みを始めた最中、M&A仲介協会が発足した。
M&A仲介協会の理事を務めているのは上場企業だが、非上場のM&A仲介業者の多くもこの協会に対し賛同し、参加している。
私の会社もその一つ、というわけだ。
M&A仲介協会に入会するためには審査があり、審査を通らないと入会はできない。これまでにトラブルを多く起こしていたり、経営状況に不審な点が多ければ、審査を通ることはできないと考えられるので、悪質な業者はここに名を連ねることはできないはずだ。つまり、M&A仲介協会の会員となっている会社は、それぞれ特徴や違いはあれど、安心して相談ができる会社であると判断していただいてよいと思う。
またM&A仲介協会では、信頼に値するよう有意義な活動も行われている。
例えば、仲介協会会員間で頻繁に情報共有を行っている。
会員の仲介業者が、取り扱った案件についてレポートを提出する事により、悪質な譲受主の一例や、具体的なトラブルの例を共有している。
通常では想像もしないような出来事が耳に入ることもあるので、直接的危機回避に繋がっていると感じる。
最近では、2024年5月から朝日新聞がM&A仲介によるトラブル事例を報じる中、仲介協会の荒井邦彦代表理事がインタビューに応え、仲介協会の活動内容も報じられた。業界全体での取組みが世間に伝わり、また事例の共有にもつながったようだ。会社を跨いでの情報共有は、大変興味深い内容が多く、参考にもなる。トラブルを未然に防ごうという目的に対し、非常に役に立っていると感じる。
私の会社では、自助努力は当然のこととして、M&A仲介協会に入会した事により、更に実態の把握が広くできるようになった。
M&A仲介協会自体が発足からまだ日が浅く、取組みを模索している部分もあるかもしれないが、M&A仲介事業のトラブル件数軽減に向けて機能し始めていると感じている。
この協会の存在や、活動を通して、M&Aや事業承継でトラブルに巻き込まれたり、嫌な思いをする方々がいなくなることを心から願う。
M&Aは、事業承継の一つの形としてこれからも絶対に必要な手法だ。
M&Aや事業承継について安心して相談のできる社会になっていってほしいと願い、私自身もその一助となれるように努力していきたい。