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「AAP」な会社を目指す
ゴールデンウィークが明けたころから、「AAP」というワードを私の会社みんなで意識することにした。
AAPとは、「安心(A)安全(A)ポジティブ(P)」を省略したものだ。
「安心安全ポジティブ」と検索していただくと、チームビルディングや有意義なミーティングを行うために使われるキーワードとして、割と一般的に用いられていることがお判りいただけると思う。
人は、安心できないまたは安全だと思えない場において、本音を話すことができない、また、否定的な空気の中では萎縮して本来の力を発揮しづらくなると言われている。逆に、どんな意見でも肯定的に受け入れられると信じることができる場においては、意見が出しやすくなり、その場が活性化する、と考えられる。そういった場では個人の本領がより発揮されると思う。「安心安全ポジティブ」な場づくりが提唱されるのは、このような理由からだと想像する。
私の会社の昨年度を振り返ると、個人の本領が最大限発揮されているとは言えない状況が時折あった。横の連携が取れていないところがあるかもしれない、とも少しばかり感じていた。優秀な人材がそろっている中で、もしも、発言のしづらい環境が原因となり個人の本領が発揮できないのだとしたら、これは早急に改善すべきことだと考えていた。
そんな中、取締役の太田さんから「AAP」というワードが全社会議の中で出てきたので、この「AAP」を会社のスローガンのように社員全員が意識していくこととしたのだ。
「AAP」を意識し始めて3か月ほど経過した今日、すでに私は社内の空気にいくつもの変化を感じている。社員一人一人が「AAP」というワードを意識的に口にしてくれていることはもちろんあるのだが、個々人の取り扱っている案件についてのみ考えるのではなく、会社全体として捉えるような眼線を持ち始めてくれているのを感じる場面があったり、ミーティング中もオープンマインドで協力し合う雰囲気を感じられる。
元々仲が悪かったり、ギスギスしていたわけではないいものの、個人の業績が重視されやすい業界においては、横のつながりは薄くなっていきがちなのかもしれないし、情報を出し合わなくなることも場合によっては出てきてしまうのかもしれない。
M&Aという業務の性質上、数字と向き合い、センシティブな局面も多く、問題を一人で抱え込んでしまうケースも起こり得ると思う。
そんな環境下で社員が皆「AAP」を文字通りポジティブに受け入れ、動いてくれていることに私は感謝している。
社内の空気が安定してポジティブであることは、個人が落ち込んだ時の救いにもなるし、前に進む原動力にもなる。うまくいかないことがあって落ち込んだとしても、オフィスにに出社し仲間と話せば前向きになれる、そんな社内風土がさらに強化されていくと嬉しく思う。
コンサルタント一人一人が元気で前向きであるか、そしてコンサルタント自身が持ちうる能力を十分に発揮できているかどうかというのは、クライアントに貢献するためにとても重要なことだ。
先日実践的な取組みとして、社内でグループワークを試みた。
支社間をまたいで作った6人ほどのグループ内で1つの目標を立て、それぞれグループの目標達成に向かって、1ヶ月取り組んでいくというものだ。
これが、想像した以上に成果を感じられるものとなった。
まず、孤立しがちな地方都市の支社メンバーをしっかりと巻き込むことができ、会社としての一体感に繋がった。次に、「AAP」のキーワードもあって、社員全員が安心して自分の強みやこれまでの経験などを開示したことで、お互いの能力を知り合うことができた。この経験は、今後各々の案件においてサポートし合うのに、有益な情報となったと思う。
何より、社内全体に「AAP」というワードがもたらす心理的な効果が伝わって、風土として定着につながった。ここで得たことが今後の実務に生かされ、社員同志が横の太いつながりを感じながら案件に向き合っていけると嬉しい。
私の会社の本社及び各支社には優秀な人材を多く揃えている、と自負している。、彼らが社内で協力し合って、さらなるシナジーを生み出すことを期待する。
今後もそのための取組みをいろいろと考えていきたい。