【複雑機構】ミニッツリピーターとは何?
こんばんは。yutaです。
今日も時計の内容についてですが、その前に
1点ご紹介があります。
この度、2021年11月11日にkindleにて電子書籍を
出版致しました!
内容としましては、書籍代の「元が取れる」様な
知識ゼロからの腕時計を売却するための内容について
まとめたものとなっています。
※腕時計を売却することをお勧めするものではなく、
「売却することになった」場合の「得」をするための
方法についてまとめたガイドです。
kindle unlimitedの読み放題で読むことができますので、
お気軽にお読みいただけたらと思います。
では、戻りまして本日の内容に移っていきます。
0.ミニッツリピーターとは?
世界三大複雑機構と呼ばれるものの一つとなります。
ミニッツリピーターの他に、
トゥールビヨン、
パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)
があります。
それら3つは複雑機構と呼ばれる機構の中でも、
世界三大複雑機構と呼ばれています。
では、ミニッツリピーターの詳細について
説明を続けていきます。
1.ミニッツリピーター詳細について
どんなものか簡潔に言うと、音で時刻を教えてくれる
機構のことです。
一般的な時刻の知らせ方としては、
音色の種類が次の3つで構成されていて、それぞれの回数から
時刻を知ることが可能が可能となります。
■音色の種類
「低音(時)」
「高音 + 低音(15分)」
「高音(分)」
ex)3時33分の場合は、
低音(時) :3回
高音 + 低音(15分):2回
高音(分) :3回
と言った形で時刻を知らせてくれます。
そもそも、音で時刻を教えてくれる機構が出来た理由として、
17世紀に暗闇の中で音を鳴らして時刻を確認できるようにと
考え出されたことが始まりと言われています。
今よりも照明の技術が未発達だった時代だったからです。
夜などでも時間が確認しやすいようにと、考え出されたと
いうことですね。
また、当初は腕時計や懐中時計ではなく置き時計で
音を鳴らしています。
発明当時は鐘の付いた置き時計でした。
1783年、アブラアン-ルイ・ブレゲが、
それまで使われていた鐘の代わりに、リング状のゴングに
置き換え、音を鳴らす最初のリピーターウォッチを作りました。
これによって、リピーターウォッチの厚みを大幅に減り
懐中時計にも収まるまでになりました。
この方式は、現在まで基本となっています。
そして更に100年以上あとの1892年、
ルイ・ブラン社(現オメガ)が世界初の
ミニッツリピーターを搭載した腕時計を発表。
その後、後継者不足などによりミニッツリピーターにおける
技術が消えかかりそうにはなったものの、
1989年、パテックフィリップが創業150周年記念事業の
一環としてミニット・リピーターの製作を再開。
同時に現行腕時計コレクションにこれを含めることを決定。
そして、パテックフィリップによってノウハウを再構築し改良。
2000年初めに、従来とは異なる音色と音量を持つ、
カセドラル・ゴングと呼ばれるゴングを完成しました。
音色はより豊かで力強く、寺院の鐘のように長い残響を持っています。
ミニッツリピーターについて、100種類以上の構成部品が
組み合わされて、構成されています。
懐中時計に組み込むことは非常に高度な技術が
必要とされています。
腕時計にこれを組み込む場合は、桁違いに難易度が上がると
言われています。
■なぜか?
懐中時計よりも小さなケースに搭載するために
構成部品の超小型化が必要となるからです。
また、ミニッツリピーターの組み立ては、
数十年のキャリアを持つベテランでも、
組み立てに200〜300時間を費やす作業と言われています。
どの複雑機構と呼ばれる機構も、高い技術力を要求されますが
構成する部品やそれにおける加工、ケースなどで
音色は変わってくると思います。
ましてや人間の行う作業なので、同一モデルで
部品やケース素材であっても完全に同じ音色を表現することは
難しいと考えます。
組み立てることにも技術力が問われますが、
音色の調整にも能力が要求される機構と考えます。
※もちろん時計ブランド各社でノウハウや基準などを
設けているとは思いますが…
それらを踏まえて、個人的には複雑機構と呼ばれる機構の中でも
一番難しい機構なのではと考えています。
ちなみに、Youtubeなどでミニッツリピーターの聴き比べを
行なっている動画などがあります。
聴き比べをしている時計については一部ですが、
下記に紹介しますので、参考にお聞きいただければと思います。
人それぞれ感性は異なりますので、一概に良い悪いという
ことはないと思います。
個人的には、パテックフィリップの音が綺麗で
聞きやすい印象です。
2.最後に
いかがでしたでしょうか。
音色については、各ブランド毎に特徴があるかもしれません。
とは言っても、感じ方は人それぞれとは思いますので、
参考までに。
また、音色について多少の差はあるかもしれませんが
全く同じものが存在しないかもしれないということを考えると、
別の捉え方としては、その時計の個性とも捉えることが
出来ると考えています。
複雑機構ということもあり、気軽に手を出せる金額では
ありませんが、同一ブランド、同一モデルで
聴き比べを行うと、もしかしたら差が確認出来て
興味深いのかもしれません。
今日もご覧いただき、ありがとうございました。