砂時計はゆりかごに融けて
休みの日は時間が遅く感じる
心拍だって緩やかだろうし
珈琲を飲む時間ものびる
けれど振り返ってみればいつだってあっという間だ
そんなことは言われなくとも分かっている
分かった上で休みにのぼせるのだ
朝、いつもよりも早起きをして
心地のいい音楽をかけながら
制限も際限もない絵を描く
家のクワズイモはまたひとつ家族を迎えていて
そのみなぎる緑にまぎれもない養分をもらっている
これが休みでなければ僕は天国にいるやもしれぬ
外にでれば工事現場のドリルの音が鼓膜と挨拶する
硬いものが堅いものに当たって
意地と意地のぶつかり合いのような熱さがある
青葉市子の音楽はそれを制し、この街をなだめる
結局のところいつも音楽はすごいなという所に収束するのだ
やさしい日差しはまろやかに時間と僕を融かしていく。