
INFPのわたしは『好き』という感情がよく分からなかった
INFPのわたしは、『好き』という感情がよく分からなかった。
いや・・・、正確にいうと、いまでも分からない。
「なんだか気になる…」みたいな感情は芽生えるのだけれど、それが『好き』とは、到底思えない。
だけど、後になって、「これが好きってことか…」と自覚する。
*
『嬉しい』という感情もそう。
無意識に笑みがこぼれたり、ソワソワ動き出すときは、たいてい嬉しいのだけれど、自覚が無い。
後になって「あの行動は嬉しかったからか…」と気づく。
*
わたしの理想は、『好き』とか『嬉しい』って感情が、はじめから分かってること。
好きかどうか分からないまま告白するよりも、「好き!」だと分かってる状態で告白した方がすがすがしいもん。
「わたしはあの子と遊びたいのかな?」って悩みながら誘うよりも、「いっしょに遊べたらうれしい!」と思って誘う方が気持ちいいと思うの。
だけど、わたしにはそれができなかった。
「わたしはあの人のことが好きなのかな?」って自問自答しては、答えが出ないの繰り返しだった。
・・・
わたしの頭の中には、いつも空想の世界が広がってて、ひとりでいろんな想像をしている。
特に、「この先どうなるのかな? わくわく」みたいな想像が多い。
この前も、「誘いたい!」のか、「誘いたくない!」のかは分からなかったのに、誘ったあとにどうなるかをずっと考えてた。
そして、
「今までの交流の深さから、断れる確率が高いとおもう・・」
「それなら無理に誘わず、今までと同じ距離感が良いかも」
って結論にいたって、その日は誘うのをやめた。
数日後、もう1度誘うチャンスが巡ってきたから、「まあ断られるよなぁ~」って思いながら、DMで声をかけた。
そしたら2日後に返事がきて、答えはOKだったの。
すでに2日経ってたし、絶対断られるって思ってたんだけど、OKの返事がきたとたんにソワソワしだして、気付いたらひとりで笑ってたんだ。
「ああ、これが『嬉しい』って感情なのかぁ・・」と思ったよ。
ほんとは、誘いたかったの。
もっと親しくなりたかったの。
だけど、その感情が分からなかった。
ただ1つ言えるのは、自分が逆の立場だったら断ってたってこと。
「この人とはそんな交流が深くないし、あんまり深入りしたくないし・・やめとこ」って。
でも、相手がどう思ってるかは、その人にしか分からない。
自分と相手の価値観は違うんだ。
わたしが断られると思っていたのは、自分の価値観で勝手に判断してたから。
そう考えると、すごくしっくりくる。
・・・
INFPって、自分のことを話したがらないと言われている。
わたしもそう。
多数派からズレてるのを自覚してるから、がんばって自己開示したのに「それは違う」って否定されるのがイヤなんだよね。
分かりやすく説明するのも苦手だから、うまく伝えられるのにも時間がかかるし、完全に理解されないまま批判されるのも傷つくし。
そうやって、自己開示をせずにいると、いつの間にか自分の感情が分からなくなるんだと思う。
*
たぶんこれは、治せない。
一生かけてゆるりと付き合っていく、自分の性格だと思うんだ。
自分の気持ちがよく分からなくてもいいじゃん。
それが自分だもの。
分からないから、思わぬOKをもらえたときに、跳ねるくらいうれしい。
分からないから、分かりたくて、自分にちゃんと向き合おうとする。
それも個性なんだ。
わたしは、そんな自分も受け入れたい。
*
それにね。
ありのままの自分でいても平気な相手や、ありのままの自分だからこそ居心地が良い相手も、ゼッタイにいるから。
わたしが妻と出会った頃、妻のことが好きなのかまったく分からなかった。
だけど今は、妻のことが好きだし、愛おしいと思える。
それは、何年もかけて自分の気持ちに向き合ってきたからなんだ。
さっきの例と同じように、「なんで嬉しいんだ?」「なんで飛び跳ねたくなるんだ?」って何度も自問自答していって、「これが好きってことなのかぁ」ってわかったの。
最初は分からなくてもだいじょうぶ。
じっくり自分と向き合って、本心を見つければいい。
相手があなたを待ってくれないのなら、とても残念だけど。、その人とは相性が悪いんだと思う。
ああ。
この話、20歳のころの自分に伝えてあげたい。
そのままのあなたでだいじょうぶだよって。
ふつうとか、常識よりも、自分の感覚をたいせつにするの。
それこそが、INFPらしい感情との向き合い方だと思うから。
▼記事の感想はこちらからおねがいします