ホームシックの向こう側~さびしさが教えてくれること
あなたは、ホームシックになったことは、ありますか?
わたしは、ありません。だって実家が、"帰りたいところ"ではなかったから。ふぅと一息つくことはあっても、落ち着けるところではなかった。いつも気を張っていましたから。
だからわたしは、うらやましい。ホームシックになっているあなたが、うらやましい。ホームシックになるということは、それだけ居心地がよかったということ。むかしからずっと、居心地がよかったのかもしれないし、最近になって、居心地がよくなったのかもしれない。どちらにしても、『さびしい』とか『せつない』と想えるのは、あなたのココロの中で、しあわせな気持ちが、充満したからだと思います。
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ホームシックを解消するコツは分からないけど、『さびしい』気持ちの収めかたなら分かります。さびしさなら何度も経験しているから。
けっきょくのところ、『さびしい』気持ちが収まるのは、『時間と慣れ』です。お別れがしてからの数日は、ふわぁっとぼんやりする感じ。強烈なさびしさというより、環境が変わって、まだ脳が追い付いてない感じがします。
そこから数日たつと、一気にさびしさがやってくる。すこし前の楽しかった思い出が、たくさんよみがえってきて、「楽しかったな」「また戻りたいなぁ」って、すごく、さびしくなる。このときが、いちばんさびしい。『ホームシック最盛期』かもしれません。
それから1週間くらいたつと、少しずつさびしさが収まる。新しい生活になじんでくるし、新しいたのしみも見えてくる。すこしずついまの生活になじんできて、さびしさが消えていく。
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『さびしさ』がつよいほど、時間はかかると思います。たいせつなひとが亡くなったならば、たった数週間では、気持ちの整理はできない。1年とか、2年かかると思います。だけど、時間とともに少しずつ変わっていくのはたしか。
でもね。ひとつだけ。ぜったいに忘れてほしくないことがあります。さびしさが収まっても、忘れてほしくないこと。それは、『ホームシック』になったという事実。
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