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失敗談Vol.7~終わった!?お客様に提供しているシステムが止まった日

こんにちは!
ものレボ株式会社の創業者兼CEO(2025年1月時点)の細井です。
当社は生産技術者あがりの経営メンバーが運営する製造業向けソフトウェアを展開しているスタートアップです。
2025年1月現在はシリーズAステージで国内市場だけでなくアメリカと東南アジアを攻め初めてますが、2016年2月創業時から今に至るまで1年に1回ペースで会社の命運を分ける失敗を繰り広げてきました。
スタートアップ業界は一見キラキラしてるけど裏側の失敗談はあまり見かけないので我々のアホみたいな失敗集を公開します。

CTO採用するも改修が間に合わずシステムが止まる

初めてSaaSを販売開始したあとはプロダクトのバグを直しつつギリギリのところで販売しカスタマーサクセスしている状態でした。

いたちごっこのようなバグ修正をしており開発リソースの半分以上が新機能ではなくバグに取られていました。今後の開発コストを考えるとバグりまくっているソフトウェアの問題を根本的に解決しないといけないと考えCTOを採用することにしました。そこで某ダイレクトスカウトサービスで"CTO"と検索するとあっさりと見つかりました。面接すると良い感じだったのでCTO候補の方を焼肉屋に誘い初対面のおっさん2人で30分でビール14杯飲んで打ち解けました。その後1,2ヶ月で入社してくれました。

CTOは入社後、現状のプロダクトの問題を把握しようとしましたがシステム設計書もなく素人が土壇場で作ったようなものでした。なのでまずは絡み合ったスパゲティを紐解いていく必要がありました。さらにその頃はお客様増にシステムが耐えられずサービスがどんどん重たくなっていました。お客様やビジネスサイドのメンバーがピリピリする中でスパゲティを紐解いて一つずつ問題を解決しなければならない状況でした。CTOは緊急で外部のエンジニアチームを組成し、先が見えない中で数か月間はリファクタリングを行うことを決定。リファクタリング中は何も機能が増えず、営業現場やカスタマーサクセスの現場は苦しい戦いを強いられており、開発費用は毎月1000万円くらい溶けており、社内のストレスはMAXで怒号が飛び交う日々でした。

そこに追い打ちをかけるように2022年4月21日に突然サービスが半日停止しました。原因はお客様のご利用増に伴ってサーバーのCPUリソースが枯渇するほどAPIが使われたことでした。100社以上のお客様の業務システムが止まって多大なる迷惑をかけてしまいました。お客様への対応に追われつつ、設計書もないスパゲティを解きほぐしつつ解決を図りました。私はその日たまたま東京出張だったので目の前のベンチにパソコンを置いて数時間対応していました。なんとか問題は半日で解決しましたが、根本的にそもそも今のシステムが多数のユーザーが使えるような設計になっていないことが判明しました。

自社だけの開発チームを立上げ2度目のシステム作り直しを敢行

そこで根本対策するために再度プロダクトをゼロベースで作り直すという意思決定を行いました。リリース3年で2度目の作り直しです。

今回こそは作り直しに失敗したくないので経営陣とCTO主導でしっかりと準備して作り直すことにしました。そして開発は自社のエンジニアリングチームだけでやると決めていたため、CTOの縁がありエンジニア採用がしやすいベトナムに小会社を設立し自社のメンバーだけの開発チームを立上げました。

そこからも紆余曲折はあったものの日本とベトナムでの開発体制を上手く立ち上げることができ、良い関係性と良いモメンタムの中でかねてより作りたかったAIも自社で開発できるようになりました。

この失敗から得たこと

今振り返るとここで学んだことは、

  • 高い投資をしたものを無理に活かすために追加投資しようとするときこそ冷静に新しいものも含めて投資判断をするべき

です。

採用中!当社はチャレンジして失敗することも評価されます!

こんな感じでまずは前に進めてみよう精神でチャレンジして失敗を繰り返してますが、チャレンジし続けて生きてさえいれば必ず成功します。
我々の組織で評価されるのは高評価から順に、

  1. チャレンジして成功

  2. チャレンジして失敗

  3. チャレンジせずに成功

です。
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