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節分の日の掃除機がけPart3🔞

 続きます。


 「うわー、すごいね。」  
 階段を降りた先にあった光景に、思わず先生はそう声を漏らします。

 そこには、廊下と玄関に広がる大量の撒かれた豆がありました。

 一面にパラパラと落ちている豆は半分くらいが踏みつけられたもので、フローリングの溝にもカスが入り込んでいたりと、掃除が大変になりそうなくらいの量が散乱していました。
 僕は思わず先生の持つ掃除機の方をみて思いました。
(これはすごい吸引が見れるかも!)
 これまでで一番ゴミが落ちているこの日ほど、最高の掃除機がけをしてもらえる日はありません。そう思い、僕の胸はドキドキしていました。
 しかし、先生はガタッと掃除機を置くと、職員室の奥の方に何かを取りに行きました。そして、なんだろう?と思ってその場で待っていると、先生はあろうことか最大の天敵を持ってきたのです。

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