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一汁三菜のすゝめ

今回は、ちょっと個人的なことを書いてみようと思う。

私は、一ヶ月ぐらい前から一汁三菜生活をしている。つまり、味噌汁、ご飯、漬物の三つだけというシンプルなものだ。「一汁三菜でよいという提案。」という本がきっかけだった。

今日は何を作ろうかと日々悩んでいる人や、家族のために手の込んだ料理を作らなきゃと思って頑張っている人に向けて、料理研究家の筆者が一汁三菜にするのはどうですか?と提案するという内容の本である。

やってみるとわかるが、とにかく簡単なのだ。米を研いで、炊飯器に入れる。そして、ご飯が炊けるのを待つ間、作りたい人数分(具沢山が理想)の野菜や肉を切って、鍋に入れ、人数分の水を入れる。沸騰したら、味噌を溶いて完成。そして、出来立てのご飯を茶碗にもり、お椀に味噌汁を入れ、スーパーで買った好きな漬物を小皿に盛り付ければ、朝食(夕食)の完成である。(本には、もっと美味しくご飯を炊く方法として、米を研いだ後、ザルにとり30分くらいおいてから、早炊きすることで、ふっくら仕上がると書いてあった。)

この料理のすごいところは、つくる料理を決めなくて良いという手軽さとアレンジにより飽きがこないことだ。

スティーブ・ジョブズが、毎日決まった服を着ていたのは有名な話だが、これと考え方は同じで、どれにしようかと悩む時間を省略することで時間にゆとりが出来るのだ。そして、アレンジも幅広い。詳しいことは本を見てほしいが、筆者は味噌汁にたくさんの具材を入れることで栄養を取ろう!っというわけだ。実際に、本にあった例には、魚が丸々乗っていたり、たまごが入っていたり、もずくが入っていたりと、えっ、それ美味しいのって思ってしまうようなものもあったが、味噌は万能なので、なんでもOKなようだ。

それとは別に、個人的に感じたメリットがある。それは、ちょっと手の込んだ料理に幸せを感じることである。
例えば、たまに食べるハンバーグが信じられないほど美味しく感じたり、スーパーに売っているエンゼルフレンチがチート級に美味しく感じたりという、幸せを感じることができるのだ。

長い間聞いてなかった好きな音楽を聴くと高揚感?を感じるのと同じ現象だと思う。いいものに慣れるより、単調なものに慣れるとちょっとしたことに喜びを感じられる。ちょっとしたことで喜べるようになるということは、充実感のある日々を送れるということだと思う。この本には、食に対する考え方や和食の伝統といった、身近な食に関して、なるほどという内容が多く面白かった。

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