非日常が日常(遊園地)
少しの間、脳をぶっ飛ばしてみませんか?
昨日の出来事。
休日だった為、いつもの散歩をした後に、家の隣にある遊園地に行ってきた。
かれこれ10年ほど通い詰めた場所だけあって、相当熟知している。
まず、入り口が水中にあり、しばらくおもりのついた足元で歩く為、2分以上息を止められる人じゃなきゃ当然入場さえできない。
私はいつも通り入場手続きを終えた後、お決まりのコースである「声を出してはいけないバイキング」に乗るのである。
このバイキングの一番の魅力は、乗客員全員が5分間声を出さないことにより、終了することである。
初めの5分は毎回声を発する人が多数いるが、30分を過ぎたあたりから、脂汗が出るような、何とも言えない緊張感が共通意識として生まれ、やがては終了と共に一体となるあの感じがたまらなく好きなのである。
因みに今回は1時間以内で終了したのだ。
私の記憶が正しければおよそ6年ぶりの快挙である。
次のアトラクションは「ハイジのブランコ」である。
高さが200メートルある、世界一高いブランコである。
スタート時はブランコが静止している状態から乗れるので、揺れ加減は自分で調節できます。
当然ブランコなので命綱なんかありません。
ただただ世界一高いブランコをこぐだけ。
私はここで明日の天気を靴投げで占うのがルーティンとなっている為、当然昨日もやってきた。
結果は曇り時々晴れ。
私は上機嫌で、猛暑の中、遊園地独自のキャラクターである「耳かきのふわふわ」を抱きながら遊園地を彷徨う。
因みに大きさは直径およそ80㎝程の円形。
両手で抱えなければ持てないほどの可愛いヤツ。
あまりにも暑いので、肝試しに。
ここのお化け屋敷の仕掛け人は皆、耳栓と目隠しをしており、その状態で常に人々を脅かし続けるプロ中のプロ。
お客さんが居てもいなくてもだ。
頼りにしているのは嗅覚と触覚のみ。
あ~、何てプロフェッショナルなのだろうか。
お客様よりも従業員の方が怖いという珍しいパターン。
でも、五感の一部を奪われている人を見るのは様々な発見がある。
お化け屋敷を2周ほどしてきたところで、少し腹が減ってきた為、近くのレストランで「耳かきのふわふわ定食」の大盛りを注文し、腹を満たした。
そしてクライマックスは乗る所が正三角形の「仮想恋人観覧車」に乗ることにした。
その観覧車は正三角形の乗り場で青と赤が交互に来る。青は男性用、赤が女性用である。
一か所だけ紫がありますがそれは、あれです。
私は気持ちを作りながら青に乗り込みました。
もちろんお相手はこの遊園地の従業員。
丁度中間にNASAでも使用されている強力な透明の仕切りがある。
そこで、ロマンチックなひと時を過ごすのである。
一周10分の間はここで夢を見られるのだ。
私は懸命にあらかじめ考えていたシチュエーションを静かに語り始め、語り終わった。
そう、この仕切りの為、お互いの声は一切聞こえないのだ。
これが何とも言えない不思議な感情をもたらしてくれる。
こうして私は休日の楽しい時間を過ごすことができ、明日への活力とするのである。
帰りも当然水の中を歩いて出口へ向かう。
しかし、私を心から楽しませてくれ、長年通っている遊園地ですが、一つだけ慣れないことがある。
それは、出口を出た後のキャラクターぬいぐるみが重い。
凄く重いのです。
家が隣でよかった。