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機械設計技術者試験|1.機構学・機械要素設計 1⃣

令和2年度 機械設計技術者試験 3級 試験問題Ⅰの解説です。
試験問題は日本機械設計工業会(JMDIA)のHPに掲載されています。
試験問題リンク

※本ページの解説はJMDIA公式のものではなく、投稿者個人で作成したものです。予めご了承ください。

1⃣は「リンク機構」の問題です。

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【A】の解説

解答:『1』

解説:自由度とは、運動可能な方向の数のことをいいます。例えば1本の軸の上で回転だけできる場合、自由度1となります。また、1本の軸の上で回転できずに、前後にスライドする場合も自由度1となります。

今回のリンク機構は、ただひと通りの動きしかできないため自由度は1となります。

リンク機構の自由度はグルーブラーの式からも求めることができます。

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今回の場合、リンクの総数とジョイントの数はともに4つであるため、グルーブラーの式に代入して計算すると、自由度1となります。

リンク機構の自由度についてはこちらのPDFが参考になります。

【B】~【D】の解説

解答:『てこクランク機構』、『コンロッド(連接棒)』、『てこ』

解説:てこクランク機構の各リンクは次のような名称となっています。

●回転運動をするリンク:クランク
●揺動運動をするリンク:てこ
●中継ぎのリンク:連接棒
●固定しているリンク:固定リンク

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【E】の解説

解答:『揺動スライダクランク機構』

解説:問題文中にある通り、揺動スライダクランク機構はリンクaとbのジョイントを往復直線運動するようにした機構です。車のワイパーに使われている機構です。

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【F】の解説

解答:『60°』

解説:

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図ⅰから、余弦定理をつかって、

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同様に図ⅱから、余弦定理をつかって、

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したがって、リンクcの振り角は90.9-30.8=60.1°より、約60°となります。

以上


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