Rollin' and Tumblin' by Jeff Beck and Imogen Heap
先月のSummertimeほどではないけれど、結構いろんなミュージシャンが演奏している。マディー・ウォーターズ、ロバート・ジョンソン、エルモア・ジェイムス、クリーム、ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、シンディ・ローパー・・・そんななか、わたしがとくに気に入っているのは、謎めいた歌声のイモージェン・ヒープの歌うバージョン。ギターを弾くのは今年のはじめにこの世を去ったジェフ・ベック。
2001年のジェフのアルバム「You Had It Coming」で知った。そのころのジェフは打ち込みリズムにギターをかぶせたテクノスタイルをやっていて、無機質さとパワフルさと繊細さが重なりあったスリリングな音が特徴。この曲のイモージェンのヴォーカルの浮遊感が、それはそれは独特な世界をつくっている。
じつはiPod(いまだ現役!)でランダム再生していてこの曲がかかり、ちょうど曲名からもTumblrのことを思い出したのだった。音楽の無機質さとスリリングさが、なんだか最先端のメディアを模索している様子のTumblrの印象にピッタリな気がした。
というわけでnoteで書こうとYouTubeを検索。それでこのライブ動画を見つけたのだけど、やはり実際に演奏している様子が観られるとその印象も変わる。ジェフさん、すごい力技。イモージェンは高音キーの浮遊感はそのままにリズムと声ののびを探っている。なんだかテクノ(=技術)的な印象が強かったけれど、ライブ録画を観ると、それを作っている、演奏している人びとの生身の凄みが感じられる。百聞は一見に如かず。
そうそう、Tumblrも、その背後で懸命に、だけど楽しく開発している人びとがいるのだよね。で、ユーザーのわたしもあくせく問題を解決しようとしているのだよね。なんだかジェフ・ベックとイモージェン・ヒープのライブ会場にいる観客にまぎれたような気分だ。