Summertime by Janis Joplin

本日6月21日は夏至。
まだ梅雨は明けないけれど、暦では真夏だ。北半球では1年で最も日が長い。体感的にはこれから本格的な蒸し暑さがやってくるのを覚悟しなくてはならない。

夏至といえばSummertime。
ガーシュウィンのオペラ「ポーギーとベス」の第一幕で歌われたこの曲は、おもにジャズとブルースの文脈で、ものすごくたくさんのミュージシャンに演奏された。もしかしたら最もバリエーションが多い曲なんじゃないかというぐらいに多い。

わたしが最も気に入っているのは、このジャニス・ジョプリンのアレンジ。

Fish are jumping out
Cotton is high
なんだか芭蕉の句みたいな始まりだけども、この唄は子守唄。子供の成長を願う子守唄だ。かつての米国南部の雰囲気をリアルに漂わせながらも、普遍的な親の想いを描いた名曲だと思う。

半世紀以上前の、ちょっとバロック音楽っぽくも聞こえる繊細な伴奏とジャニスの渾身のシャウトが渾然一体となったこのアレンジ。この蒸し暑い時期にずっと耳に残る。刹那的で雑然としているのにこんなに繊細でパワフルで素敵な演奏をするミュージシャンはもう現れないんじゃないか、なんて思う。

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