Red Violin Caprice by Margarita Krein

先日、伝説の呪われたダイヤモンドのコ・イ・ヌールについて書いたけれど、書きながら思い出したのが1999年公開の映画『レッド・バイオリン』。わたしは名古屋駅の近くの映画館のオールナイト上映で観た。

オークションにかけられたそのバイオリンは、17世紀に作られ、数奇な運命をたどって世界中にわたり、使われてきた名器。映画の構成は、関わった人びとをめぐるドラマが代わる代わる紡がれていくオムニバス形式。ことごとく不幸に見舞われるところがコ・イ・ヌールを連想させる。

この映画のサウンドトラックを担当したのはジョン・コリリアーノ。今月の「21日の音楽」はこの映画音楽。表題曲はカプリス(奇想曲)とあるように、主題が目まぐるしく変わるのだけど、それがまた映画の構成とレッド・バイオリンの運命を連想させる。

演奏するのはラトヴィア出身のバイオリニスト、マルガリータ・クライン。彼女の燕脂色のドレスがラトヴィア国旗🇱🇻を想わせるのは、わたしが旗好きだからか。ラトヴィア国旗の色って、由来は血の色なのだ。”血塗られた”バイオリンにも通じるけど、考えすぎかもしれない。

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