Time by Tori Amos

21日の音楽として毎月音楽について書き始めてまる2年。今月から3年目。今月は原点に戻るつもりで、大好きなトム・ウェイツの曲を。

この動画はトーリ・エイモスによるカヴァー。女性ヴォーカルだと殊更にトムの楽曲の美しさが際立つ。

デヴィッド・レターマン・ショーでのこのライブ演奏は、2001年9月18日だそうで、あの911テロ後初めての放送回。さまざまな記憶と想いに寄り添うこの曲がこの回に選ばれたのも頷ける。

You're east of East Saint Louis and the wind is making speeches
and the rain sounds like a round of applause
(拙訳)イーストセントルイスの東の果てでは、風は演説のように、雨は喝采のごとく響く

They all pretend they're orphans and their memory is like a train
you can see it getting smaller as it pulls away
(拙訳)みんながみんな孤児のように振る舞っている
彼らの思い出は列車のように、離れるにつれてだんだん小さくなってゆく

The things you can't remember
Tell the things you can't forget
that history puts a saint in every dream
(拙訳)思い出せないことが忘れられないことを教えてくれる
時が経てば、どんな夢にも聖者が宿るのだから

じつはこの21日の音楽を始めたのは2年前の誕生日に何かあたらしいことをしようと考えてのことだった。それから3回目の誕生日が巡ってきた。

一年に一度しか巡ってこない誕生日には、どうしたって時間の経過を意識してしまう。区切りの年齢になると尚更だ。良かったことも悪かったことも、この曲の言うように一歩引いて思い出として、地層のように積み上げていければ良い。地学をやっていたからか、そんな感覚で古い記憶を客観視したくなる。

It's time, time, time
and it's time, time, time that you love
and it's time, time, time...

これからも愛しく思える時間を過ごせますように。

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