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イノベーションと経済成長の関係
医療や社会保障費の話をしているとしばしば出てくるのが、なぜ日本が経済成長をしていないのか?という話です。
以前の記事でもご説明したように、日本の社会保障費負担が高くなっている主な理由は、日本が経済成長していないからです。
この説明をするためには、国の経済が成長するために何が必要なのかを理解しておく必要があります。詳しい説明は、経済学の成書や論文にゆずりますが、ここではおおまかなコンセプトが分かる範囲内でざっくりと説明します。
特にフォーカスしたのは、知識やイノベーションが経済成長にどのような影響を与えるかに関して、2018年にノーベル経済学賞を受賞したポール・ローマーの「内生的成長理論」を軸にご説明します。何やら難しい言葉が出てきたと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、できるだけ平易な言葉で説明するようにしますので、安心してください。
1. GDPの計算方法
国内総生産(GDP)は、国の経済規模を測る重要な指標です。簡単な方程式で表すと:
Y = A F(K, L)
ここで:
- Y:GDP(生産量)
- A:技術水準(知識)
- K:資本(機械や設備)
- L:労働(働く人の数)
- F:生産関数(資本と労働を組み合わせて生産する方法)
この式は、国の生産量が①技術、②資本、③労働によって決まることを示しています。
そして、このGDPを人口で割った「一人当たりGDP」は、その国の平均所得の指標となります。つまり、その国がどれくらい経済的に豊かなのかを表す指標となります。
ここで重要なポイントは、経済成長つまりGDP(そして一人当たりGDP)の変化は国によって大きく異なるという点です。
GDPの歴史的推移を見てみると、アメリカのように大きく経済成長している国もあれば、アメリカと同程度の「資本」や「労働」を保有していても、アメリカよりもずっと経済成長が鈍い国もあります。つまり、「技術」がこの国間の経済成長の違いのカギになってくると考えられます。
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