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山村の住宅事情

2011年春、当時空き家だった古民家を地域のかたから紹介してもらい、それ以降住まわせてもらっている。この最初のほうに撮った写真はまだ豊田市の空き家情報バンクのどこかから出てくる(笑)

移住してくるにあたって、タイミングよく空き家に巡り合えることはとても有難い。実は、この家の前にもう1軒地域面談にのぞんで、他の家族とかぶってしまったためこちらに巡り合ったという経緯もある。今もその家には他の家族が住んでいて、もちろんお付き合いもあるし、よかったなぁ~と思う。

当時まだ豊田市の空き家バンクも黎明期、戸田君はプロジェクトで付き合いがあるので次があるかもしれないけれども、もう1軒も家族は逃したら他へいってしまうかもしれないということだったと思う(笑)

当時と比べると、山村への移住がもう少し社会の中で一般化する中で、空き家に移住したい!という人は増えている。いい物件があると、10家族以上が申し込みがあることがある。

おぉ、それなら人口減少を食い止めることができるのか?!というとそういうことでもない。地域の皆さんが骨をおって、空き家を出してもらえるように話をしているがタイミングがある。もうボロボロになった家は多額の改修費もかかり難しかったりする。集落側も、移住者側も、それぞれの想いが交錯する。不動産はご縁だという風によく言われるが、まさしくめぐり逢う必要があるのだ。

14年前には3200人くらいいた旭地区の人口も今では2300人ほどだ。小さくなりながらも、どう持続可能な地域づくりをしていくのか、やることは膨大にある。

それにしても住む家が大きな課題として横たわっている。我が家ももうだいぶ傾いてきて、今近所によいご縁があり、大工さんが建てた立派な農機具小屋をM-easyのスタッフと地域の職人さんに協力してもらいフルリフォームして建設中だ。そう、空き家に移住したあと、いつまで住めるのかということが問題になる。若いときに移住したらなおさらでもある。空き家をしっかり改修しようと思うと、新築並みにお金がかかる。果たしてそれだけの投資ができるだろうか。

これからまだまだたくさん空き家になることは想像される。だけども、2100年までイメージしてみたら、その物件はそこまで持つのだろうか?じゃぁ土地があるのかというと、山あいの地域には、充分な宅地はない。じゃぁ、農地を使うのか。

手をこまねいていたら、時間はあっという間に過ぎてしまう。今できることはできる限りやるとともに、未来にむかって地域のグラウンドデザインを書きたい。もうあまり時間は残されていないように思う。

「未来にここに住み、暮らしを営んでいく人たちに委ねたい。」と心地よく送り出して受け取れる受け皿を。

「地縁と知縁でのこす共有資産」とよさとコモンズ 構想中!

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