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眠くならなかった

2014年12月に新三河タイムズに寄稿した文章を発見した。秋はさまざまなシンポジウムが多い時期ですね。久しぶりの東京にひーひーいいながらも、全国から集まった実践者の皆さんとの語り合った場でした。

地域、自然に、丁寧に寄り添いながら、粘り強く、やりたいことをやりたいようやる、みんなが集う場を紡いでいく。どの話し手の皆さんからも、優しさが満ち満ちていた。関係性を紡いでいくなかで、学び合い、育まれうまれてくるものを見守り、自分自身の成長も味わい、楽しく生きる。それぞれの段階で悩み苦しむこともありながらも、ピンチをチャンスととらえて、トライアンドエラーを試みていく。弱さも共有できる人たちは本当に強い。

↑ 抜粋からさらに抜粋(笑)

現場の声、向き合っている人の想いから、積み上げた営みは、時代のほうが追い付いてくるはずです。

「未来にここに住み、暮らしを営んでいく人たちに委ねたい。」と心地よく送り出して受け取れる受け皿を。

「地縁と知縁でのこす共有資産」とよさとコモンズ 構想中!

11月21日(金)東京大学本郷キャンパスにて牧野篤教授主催で開催された「価値多元的社会におけるまちづくり」ミニシンポジウムの話し手として、おいでんさんそんセンター長の鈴木辰吉さんと一緒に参加してきた。多すぎる情報量と速すぎるスピードに自分をあわせ続けていくと、処理しきれず周りに対して無関心になるんではないだろうかと感じた、久しぶりの東京。
実践報告の話し手は、全部で13、実践者同士が発表し合う形式で、朝から晩までみっちり。にもかわらず、参加した皆さんが異口同音にいっていたのが、「眠くならなかった。」だった。
北海道富良野市から「暮らしステーションの実践、市民後見活動」、岩手県大槌町吉里吉里から「災害時の福祉施設の役割と地域連携・その後の活動と今後の課題」:震災後、東大の真ん前、本郷から「NPO法人街ing本郷 つないで、笑顔にする!街ing本郷の役割とは?」、世田谷区から「岡さんのいえTOMO 地域共生のいえ岡さんのいえTOMOの記録」、千葉県柏市から「鎮守の杜再建構想:全ての人が、にこやかに安心して生活する地域を求めて」、長野県飯田市から「市民と行政との垣根のない街づくり」、私たち豊田市から「山里で暮らす・はたらく・生きる」「いなかとまちをつなぐプラットホーム」、島根県隠岐郡海士町から「島根県隠岐島前高校魅力化プロジェクトについて」、沖縄県島尻郡久米島町から「高校魅力化から島の未来を考える~地域の価値・知恵・人を活かした高校づくり~」、KCJGROUP株式会社「キッザニアの教育的効果について」、市民後見研究実証プロジェクト、豊四季台くるるセミナー。
地域、自然に、丁寧に寄り添いながら、粘り強く、やりたいことをやりたいようやる、みんなが集う場を紡いでいく。どの話し手の皆さんからも、優しさが満ち満ちていた。関係性を紡いでいくなかで、学び合い、育まれうまれてくるものを見守り、自分自身の成長も味わい、楽しく生きる。それぞれの段階で悩み苦しむこともありながらも、ピンチをチャンスととらえて、トライアンドエラーを試みていく。弱さも共有できる人たちは本当に強い。
研究室の学部生・院生も各地の現場に出かけシンポジウムでも同じ空間を共有していた。彼ら彼女たちはこんなにも多様で素敵な地域と人に出会いながら、受け入れられ可愛がられて、学び合っていた。どこに住んでも、どこに就職しても、この経験は彼ら彼女たちに何事にもかえられない何かになっているはずだ。
2008年度の豊田市中山間地過疎調査に院生として同行して今は研究員になったかたにも会えた。当時、地域をまわるにつれて地域のあきらめ感に、自分自身がどんどん憂鬱になっていった1年だったと明かされた。時代の変化のなかで地域の底力をベースにいろいろな芽がではじめていることに目を輝かせて喜んでくれた。課題は多い、そう簡単でもない、でも、ゆっくりと確実に芽吹いてきていると思う。僕自身もここにいられて本当に有難い。
本当にいい出会いばかりだった。住んでいるところは遠くとも、心を同じくする交流は、人生を豊かにすると感じた1日だった。

2014年12月新三河タイムズ寄稿文 戸田友介

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