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【手戻りゼロ】仕事の「目的」を確実に押さえる方法

上司「そのタスク、何のためにやっているの?」
僕「何のため?いや、頼まれたので、その通りにやってました」

…みたいに返答しちゃったことがあります。
そしたら、今でも鮮明に覚えているのですが、上司からこんなことを言われました。

「は?じゃあ、上司から〇ねと言われたら、〇ぬの?」

いやいや、そんなわけないじゃないですか。
と思いつつも、ハッとしました。
頼まれたタスクを、ただただ鵜呑みにして手を動かす。
これ、「〇ね」と言われて「はい、〇にます」と言っているのと変わらないなと。

「〇ね」と言われたら、普通は
「は?なんで〇ななきゃいけないの?」
「〇ぬ以外に、土下座するとか、靴を舐めるとか、まだ別の手段あるでしょ」
「だって目的は、相手に誠心誠意きちんと謝罪して、怒りを鎮めてもらうことなんだから」
…と思考しますよね。

  • 言われたことを、まったく疑わずに言われた通りにやる。これが「作業脳」

  • 言われたことを、「何のためにやるんだっけ?」と立ち止まって目的を理解したうえで、仕事を進める。これが「仕事脳」

せっかくなら、作業脳ではなく、仕事脳でありたい。
そのためには「仕事の目的の押さえ方」を理解しておかねばなりません。
てことで、今回は「仕事の目的の押さえ方」を語ってまいります。

作業脳 vs 仕事脳

作業脳の人は、作業ばかりに気を取られて、目的を見失います。
だから、作業が終わって上司に持って行ったときに「なんか違うんだよね~、やり直し!」と手戻りを食らうことがよくあります。

例えば、上司から「今月の売上のデータ、まとめといて」と頼まれたとします。
(大前提、この上司の指示が雑すぎるだろって話なんですが)
この作業指示だけを切り取って解釈すると、
「12月の合計売上だけを集計する」
なんて行動をとってしまいがちです。
これが作業脳の仕事っぷりです。

仕事脳の人はどう動くかというと
「12月の売上をまとめる。今度の営業会議で、業績の良しあしと改善策を話し合うのに使うものですよね?であれば、今月の売上が良かったのかを判断するために、前年の12月の売上との比較、もともとの目標値との比較も用意しておいたほうがいいでしょうか?あと、売上を分解した、受注率、受注数、訪問数などのプロセスの数字もまとめておきたいと思いますが、いかがでしょう?」
…と、最初の目的と成果物イメージをすり合わせるところからスタートします。

どうせ1日8時間くらい働く時間を過ごすんだったら、せっかくなら前者の作業脳ムーブじゃなく、後者の仕事脳ムーブをかましたくないですか?
仕事脳ムーブしたほうが、手戻りが減って残業しなくていいし、上司にも評価される。

今日から、作業脳を卒業して、仕事脳になりましょう。
これが、この記事で一番のメッセージです。

目的を見失う理由は、作業の引力に負けるから

ではどうして、目的を見失って作業ばかりに気を取られる「作業脳」になってしまうのか?

それは、人はどうしても

  • 抽象的なものより具体的なもの

  • 長期的なものより短期的なもの

に気を取られるから。

これは僕が言っているわけじゃなく、数々の研究が示していることです。
例えば、Paivio氏の二重符号化説は、テキストだけの抽象的な情報よりも、テキストとイメージ情報が合わさった具体的なもののほうが記憶されやすい、と言っていたり(まあ、感覚的に当然っちゃ当然なんですが)。

あるいは、時間割引というキーワードがあります。

人間は「すぐに」もらえる報酬ほど、その価値を大きく感じ、もらえる時間が遅くなると徐々に価値が減少していくという性質を持っており、これを心理学や経済学では「時間割引」や「時間選好」と呼びます。

大阪大学「すぐにもらえる小さい報酬か 将来にもらえる大きい報酬か

目的というものは、抽象的であり、長期的なもの。
作業というものは、具体的であり、短期的なもの。

したがって、人間の脳みそには「目的を見失い、作業に没頭してしまう不具合」が組み込まれています。
これ自体はどうしようもありません。
必死に抗うしかありません。

まずは「作業にはとんでもない引力があり、その引力に抵抗する必要がある」ことを理解しておく。これが第一歩です。

目的をしっかり押さえる2つのコツ

じゃあ、どうやって目的をガッツリ押さえればよいか。
先述の、目的を見失うカラクリがわかっていれば、対策はシンプルです。

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