産科麻酔を"ちゃんと"学びたい方へ
産科麻酔はサブスペシャリティとして
人気が出てきていますが,
国内で系統的に学べる施設は多くありません.
しかし残念なことに,
産科麻酔の症例がたくさんあるだけで,
指導医がいない施設で働く事だけでは
我流しか身につかず,
数年経ったら全然違う事をしている
と言う事になってしまいます.
そうならないためにも,
適切な施設で学ぶことは,
長い目で見て必要です.
日本でいちばん歴史のある産科麻酔
埼玉医科大学総合医療センターは,
年間1,000件近くの
ハイリスク分娩を取り扱う
総合周産期母子医療センターで,
高度な臨床トレーニング,
教育,研究を行なっています.
当院では全国に先駆けて
2000年から産科麻酔科が創設され,
多くの麻酔科医・産婦人科医に
産科麻酔トレーニングを
提供してきました.
川越周産期麻酔フェローシップは,
日本最初の産科麻酔専門研修として,
2012年に北米で臨床経験を積んだ
産科麻酔を専門とする麻酔科医達を中心に
始まりました.
2023年までに16名の麻酔科専門医が
トレーニングを修了し,
日本における産科麻酔の
一翼を担う麻酔科医として活躍しています.
フェローシップでは,診療技術のみならず,
産科麻酔における学術的思考,
プロフェッショナリズムを醸成し,
日本の産科麻酔を支えるリーダー育成を
目標としております.
フェローは積極的に臨床研究へ関わり,
海外の産科麻酔を専門とする
麻酔科医たちと交流する機会が与えられ,
幅広い視野を持って
産科麻酔診療の奥深さを
学ぶことができます.
さらに希望者は
他施設研究機関における共同研究や,
多職種診療チームにおける
診療・研究に携わる機会も得られます.
当科産科麻酔フェローシップの到達目標
1. 周産期診療スタッフ(産科医,新生児科医,小児外科医,小児循環器専門医,助産師,看護師,その他医療従事者)に対して,常に敬意を払い,明瞭なコミュニケーションを心がけ,協力して診療にあたることができる.
2. 正常分娩妊婦と合併症妊婦,それぞれに対して,適切なコンサルテーションを行い,麻酔・鎮痛計画を立て,診療トリアージを実施できる.
3. 指導医の監督下に,少なくとも1つの研究プロジェクト,または医療品質改善プロジェクトを計画,実施する.
4. 麻酔科専攻医,初期臨床研修医,医学生,その他の医療従事者に対して,産科麻酔診療について指導できる.
5. セミナーやカンファランスへ積極的に参加し,講習会を開催できる.
6. 産科麻酔診療の立ち上げと運営に関わる管理について理解する.
フェローシップの応募方法
産科麻酔を専門に学ぶためには,
産科麻酔以外のサブスペシャリティも
しっかりと習得した上で研修に来てくださると,
もっとも効果が高くなります.
たとえば,
心室中隔欠損症合併妊婦を診る上で,
小児期のいつ手術をしたのか?という問診から,
肺高血圧の有無を臨床推論し,
評価や他のスペシャリストへ
コンサルトできなければなりません.
そのため,フェローシップ応募は
麻酔科専門医の方に
限定させていただいております.
フェローシップ修了後の学び
フェローシップは
生涯にわたる教育プログラムです.
研修修了後も継続して困難症例の相談や,
クローズドのウェブ勉強会(照井塾オンライン)に
リアルタイムで参加して,
ディスカッションを共有できます.
1〜2年で学んだ知識を
常にアップデートし続け,
学び続けるプロフェッショナルとして
産科麻酔をサブスペシャリティーとしたい
先生方は,ご一考頂ければ幸いです.
研修予定(2023年6月時点)
2023年8月-2024年7月 九州・市中病院 確定
2024年1月-12月 関東・大学病院 確定
2024年4月-2025年3月 九州・大学病院 内定
2024年8月-2025年7月 九州・大学病院 内定
2025年1月-12月 未定
2025年4月-2026年3月 未定
2025年8月-2026年7月 関東・市中病院 内定
2026年1月-12月 未定
2026年4月-2027年3月 未定
2026年8月-2027年7月 関西・大学病院 内定
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