帝王切開における硬膜外麻酔の現状とエビデンス
帝王切開において、硬膜外麻酔は古くから用いられてきたものの、最新のエビデンスに基づいた情報は少ないのが現状です。ただし、無痛分娩からの緊急帝王切開や血行動態の変動を最小限に抑えたいケース、高度肥満症例などでは、硬膜外麻酔が広く行われています[1,2]。
1. 薬剤の選択について標準的な薬剤選択は、20万倍アドレナリン添加2%リドカインです。この理由は以下の通りです。
作用発現が早いこと
分離遮断が少ないため、低濃度でも運動神経遮断が得られやすく、手術中の不動化が得られる