中小企業診断士、特に企業内診断士の専門性が活きる場を作りたい件
私も企業で働く中小企業診断士(企業内診断士)として活動(副業)しているのですが、思うところとを紹介しつつ、本記事を読んでくださる診断士(特に企業内診断士)の方がいらっしゃればぜひ一緒に盛り上げていきましょう!ということで最後まで読んで頂ければ嬉しいです。
・企業内診断士のリソースってもったいなくない?
中小企業診断士は2020年時点で全国に2万7千人ほどいるそうです。最近は、注目の資格として記事等で取り上げられることも多くなってきました。一方で中小企業は300万社以上いるようですのでまだまだ足りないのかもしれません。
正確にはよく知らないのですが、診断士の半分くらいは企業に勤めている方々のようです。私の周りでは、企業内で働いてる診断士のうち、積極的に中小企業、或いはスタートアップを支援、特に副業として収益を得ながら活動している人はそんなに多くない印象です。(最近は徐々に増えてきた感じはありますが)
日本は労働人口が減り、生産性を上げていく必要がある中、
企業内診断士の知識、経験がもっと世の中に還元されるようになれば、みんなハッピーになるんじゃないかと常々思うのです。
・ 企業内診断士の強みって何だろう?
私は今、株式会社アントレさんとも連携し、企業内診断士の活躍できるコミュニティを運営しています。この活動のグループに参加頂いた診断士さんは150人を超え(2022/12月時点)、多くの方々とお話しする機会を持つことができました。
(ご興味ある企業内診断士の方はこちらからどうぞ!
https://www.facebook.com/groups/710005000163902
※本グループはまだお試し中なのでいつ閉鎖するかわからない点ご了承ください)
企業内診断士の場合、資格の取りたての方や、本業で活躍していくための自己研鑽目的で取得した方など、企業の支援をあまりご経験されていない方は特にですが、コンサルティングができるか自信がない方が結構いらっしゃるようです。
ただむしろ企業内で働いているからこその強みがあると思うんです。企業に属していると、自然とその分野の最新情報、知識が入ってきます(真面目に働いていれば、ですが 笑)。企業の中では、普段の業務ではみんな同じ情報レベルで仕事をしているのであまり気づかない(実感しない)かもしれませんが、これは大きなメリットです。独立された診断士さんとはまた違う、独自の、専門的な、しかも半自動的に流れ込んでくる情報源です。
また、企業内診断士の強みは、各組織機能横断の幅広い経営知識(資格取得時に学習する机上の知識)と、自分が現在担当している深い専門知識(知識と経験)の”両方”を持つことだと思っています。
現状は、この専門知識がうまくマッチするクライアント企業を見つけること自体が難しいという事実もあるのですが、なんとかこれを実現できる仕掛けができないのかと日々悶々としています。
・副業が一般的になる流れにあわせて
またちょっと別の観点なのですが、企業内診断士が実務従事ポイントを取得するための機会獲得コストが大きすぎる点は問題だと思っています。
本来、中小企業を支援し日本を元気にしていくための資格であるはずが、その維持をするためにお金を払って更新のポイントだけ買いに行く状態になっている人も少なからずいらっしゃいます。
副業も解禁されてきたことですし、もうちょっとポジティブに、お小遣いも稼ぎながら、中小企業の支援をできる機会を作りたいなーと。その結果、喜んでいただける中小企業が増えていけば最高だなーと。
そんな思いもあって、企業と企業内診断士が出会うコミュニティを運営しています。
・企業内診断士に圧倒的に足りていない経験
これまで多くの企業内診断士の方とチームを組み(誰かが指導するとか偉そうな立場ではなく共創しているという意味でチームと表現しています)、クライアント企業の支援をする中で、感じている点があります。
大手の企業で働いている方は発注する側になられた方も多いと思いますが、コンサルサービスを利用する際、一般的に、コンサルファームなどが提案してくる提案書の部分の経験不足です。
補助金申請の支援や、実務従事をやっていると、このコンサル提案から実際に受注するまでのプロセスを経験する機会があまりないのが実情かと思っています。診断士の世界では、人づてで、紹介でクライアントを見つける文化もありますが、個人的には、やはり、価値ある支援内容とその提案ができて、そこに適切な対価を頂き、実働してクライアント企業さまが喜ぶ、そんな流れと経験が重要だと思っています。ですのでこのプロセスを経験できるフローを設計し、コミュニティで運営しています。
副業マッチングサイトをはじめ、デジタルで人と人が出会えるインフラが増えてきました。口コミの紹介はそれはそれで良い面もありますが、機会獲得を自分でコントロールできるかという観点でいえば疑問です。
マッチングサイト等を通じ、よりフレキシブルにクライアントを捕まえていく場合、自らの力で機会を獲得していくための提案力が今後一層重要になってくるのではないかと考えています。
・試行錯誤
最終的には企業内診断士の専門知識がうまくマッチするクライアント企業を見つけられることが理想ではないかと思っていますが、そこを目指しつつ、まずはクライアントと会話する機会を持ったり、受注する際に不足する知識を仲間と補ったりしながらクライアント企業の支援をしたり、まずは失敗を恐れず動いてみることが大事だろうと考えています。
少しずつですが、私も試行錯誤を繰り返し、そういった場を作っていこうと思っています。(よかったら下記リンクも見てみてください。)
・最後の補足
大変ありがたいことに、現状、いくつものクライアント案件を回しています。中小企業と書きましたが、一定数、スタートアップ企業さんも含みます。
企業内診断士は、副業であるが故に稼働できる時間も小さい制約があります。それが故に、クライアント企業様へは必要なタイミングで必要な専門性、価値を、「安価」に提供できていると思っています。
診断士として大きく稼ごうと思うと独立されるのが良いかもしれませんが、その一歩手前として動きだしたい、一緒に盛り上げていってもよいよーという方はぜひご参加頂けますと嬉しいです。