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父と母と①~ある生い立ちの記

小塩節『自分に出会う~ある生い立ちの記』に触発されて、父と母について書いてみたい。 小塩節さんは、長崎県佐世保の牧師の家庭に生まれた。戦前の生まれで、「ヤソ」とバカにされたそうだ。 私も、牧師家庭に生まれた。父は、東北の田舎町、大船渡で牧師をしていた。父の父も母の父も牧師だった。だから、どちらの実家に行っても、食前には感謝の祈りをするし、日曜には教会に行った。幼い頃は、日本人は皆、キリストを信じて生きているのだと思っていた。 手作りものが好きな父だった。姉と私の勉強のため

    • 幼い日に聞いた音

      小塩節さんの『自分に出会う~ある生い立ちの記』(青娥書房 2004)を読んでいる。この方の人生、時代は違うが、共通点が多くて、わが事のように感じる。牧師の息子として生まれ、信仰を持ち、東大に入り、研究者としての道を歩む。 読んでいると、自分のことを思い出す。 なんか書き留めたくなってきたので、今までROMだったnoteに綴っていこうかと思った。 「幼い日に聞いた音」 小塩節さんが幼い日に聞いた音は、教会の賛美歌、海軍軍楽隊の行進曲、蓄音機で聴いたバッハ、ブラームス、シューマ