#8 変わることを受け入れますか ▶はい
セーブデータ8
どれくらい時が経っただろうか
いつのまにか眠っていて
イヤフォンは外れていた
鳥が囀る
人々が喋る
木々が騒めく
風が唸る
けれど、たしかに、鮮やかで
鳥が唄い
人々は笑い合い
木々は風を纏って
風は色を運んでいて
それはとても受け入れ難いとはいえない、紛れもなく以前とは違う、不思議とこころに流れ込んでくる音たちで
季節が春と知り
もう一度大切な人に会いたいと思い
また木漏れ日を浴びて
風を香り纏って歩きたい
優しい音だった。
そうだ、会いに行かなくちゃ
旅路で出会った大切な仲間に、家族に
まだ、恩返しできてない
まだ、伝えられていないことがある
まだまだ、伝えたい愛がある
それが独りよがりな欲でも、
今はそれが道標、
こころの高鳴りなんだから
霧は晴れる
森は抜けたのだろうか、まだ森の中なのだろうか
もう、どうでもいい
向かう先はわかっている
もう一度、会いに行くんだ
あの日よく見えなかったテロップは、いまやはっきりと読める。
≪変わることをうけいれますか≫
変わろうとは思っていない。でも、自分のちょっとした癖のようなものを受け入れて解き放ったあの日のように、今たしかに聞こえるこころの高鳴りにしたがって、私というものが変わっていくのなら、受け入れてみようじゃないか。
▶はい
いいえ
はしる、はしる
眩しい、日差しというやつだ
朝か、朝だ、生身で暖かい
目が、体が、痛い
そこに広がるのは、
広大なフィールドだった
ーーー
現実世界でも、ここらへんから外に出られるようになってきた、という記憶。ここまででも何年費やしたことか、です。ちょっと時系列おかしいというか、そもそもnoteは時系列順にはあげていませんが…読みづらいかとは思いますが、脳内吐露の記録なのでお許しを。
ゲームで広大なフィールドに出るまでってチュートリアル含めたファーストダンジョンだったりするけれど、画面の向こうの主人公たちは実はいろいろ大変だったりしますよね、きっと。
操作してるこちらも慣れてないし、おまけに彼らは急に運命を背負わされるわけで。ゲームなら、おおおおおおここからだぁぁぁぁ!わくわくがはじまるポイントで大変盛り上がるところですが…
…なんて書いていながら思いました。
ゲームは得意ではありませんが、大好きです。
今更ですね。
この3年で書き溜めてた詩まがいなものも、上げてみようか悩み中…
ーーー
セーブしますか
▶︎はい
いいえ