コロナ・ショック・ドクトリン
老人が死ねば経済が向上するかのような主張を度々見かける。コロナウイルスによって医療資源が不足していることから、そのメインの消費者である老人を口減らしすることでその需給ギャップを解消しようという話らしい。
ここまでならまだ理解できる(道徳などは置いておく)が老人が減ることによってなぜ経済が向上するのか。医療資源の不足に合わせて主張されていることからもわかるように、経済における需要と供給を問題にしている。高齢者の需要を現在減少中の生産年齢人口による供給能力で支えるのは無理であるという主張だ。
仮にこれが正しいとするならば、供給能力が需要よりも低いため、インフレやスタグフレーションとなる。ところが現在の日本はデフレであり、どちらかといえば物が余っており、貨幣の価値が高い。故に上記の主張は誤りである。
平時の冷静な状態で考えれば誤りだとわかるような主張を危機的状況で通そうとする。これをショック・ドクトリンという。
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