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2024.6.13ミケちゃんのおもさ

今朝はどんよりと曇っていて、どことなく空気が、色が、体が重たい気がする。
こういう日はカメちゃんがウキウキして水の中で暴れるのだけれども今日はそうでもない。

最近1才を迎えた三毛猫のミケちゃんがひんぱんに顔を出すようになった。
1才で母親になった彼女は小さくがりがりの細い体でたくさんの子を育てているようだ。どこで育てているのかはよくわからない。

そんなミケちゃんが、私の膝の上にのぼってきて眠り始めた。

最初はスフィンクスみたいにお互い正面を向いたままでいたけれど、寝心地のいいところをさがして、頭を手前にしたり横にしたりいろいろ試行錯誤して、結局上のような位置に落ち着いた。

ミケちゃんが落ちないように、腕をお椀のようにしてささえてあげる。

するとそれが気に入ったのか、右手の親指の根本、ちょうどふくらんだところにミケちゃんのほっぺたがふわっと落ちてきた。
最初は羽のような軽さだった。
ただ寄り添うだけのやさしいおもさ。

仕事ややることはたくさんあったけれど、今この瞬間がなくなってしまうのが惜しい気がしてじっとそのままでいた。

風もなく、遠くにはうぐいすの鳴き声。
お互いの呼吸音だけが聞こえる。

するとミケちゃんの頭の重さがだんだんと親指にのってきた。
うとうとしている。
気を張ってもちあげていた頭がもうささえられなくなってきて、
全部の力をぬいて、親指に頭をあずけはじめた。
ミケちゃんのおもさが増えていくたびに、心の中のあたたかさが増えていくのが不思議だった。

ことん。

あ、いま、ゆめの中にいってしまった。

この愛しい重さを残して。

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