走れの話

緊急事態宣言が出てより外出自粛をするようになり、おうちで過ごす時間が増えてきた。
家から一歩も出ない日も多く、完全に運動不足。
一応ジョギングとかの外出は全然OKらしい。

そんな中、この前Amazon Primeで映画「恋は雨上がりのように」を見た。




小松菜奈〜〜〜〜!かわいい〜〜〜〜!




小松菜奈はタチバナアキラという陸上部の女子高校生を演じてるんだけど、冒頭の走るシーンがめちゃくちゃかっこいい。
それを見てたら久々にランニングしたくなっちゃって、今日寝起き晴れてることを確認して体は動き出した。



重い布団を吹き飛ばし、ナイアガラのようなシャワーを浴びる。
魚肉ソーセージを噛みちぎり、クローゼットの扉にかけてあったレギンスを千切れない程度に素早く履く。
OVER ARM THROWのバンTをバク転しながら着て、奥深くに眠ってたシャカシャカのパーカーを掘り起こし前転。
半ズボンについてた洗濯バサミを引きちぎり、鍵とiPhoneとイヤホンだけ持ってドアを蹴破って部屋から飛び出す。
あ、ペットボトル捨てなきゃ。


ランニングってなると、いつも近所の河川敷を走る。西へ西へと走る。リアルメロス。リアメロ。古代サンリオ帝国にいそう。

緊急事態宣言が出てるけど、みんな運動をしに来ている。
ウォーキングだったりボール遊びだったり、それぞれ日々の鬱憤を晴らすかのように楽しくしている。
もちろん、大半はマスクをしている。

以前の日常が戻ってくるまで、まだまだかかりそうだね。




久しぶりのランニングも捗り、今まで引き返してたところを越えて突っ走ってやろうと思った。

橋にダイソン似のモニュメント。
教習所ばりのS字カーブ。
準備中の沖縄そば。
テナント募集の店舗。
テナント募集の店舗。
テナント募集の店舗。
わけわかんない団地。
わけわかんない団地。
わけわかんない団地。
わけわかんない団地。







ダメだ帰ろう。




行きとは違うルートを混ぜながら走ってみる。
だけど寝起き魚肉ソーセージの体に元気はもう残っていないことにすぐ気づいた。
切り替えよう。ウォーキングへ、っと。

初めて見る警察署を前にして速まる胸の鼓動。
河川敷でアコギを弾く青年たち。
河川敷で何やらPCで作業する青年。

緊急事態宣言下でも、彼らはそれぞれ夢に向かっているのかな。




途中でラクダが見えるくらい喉が乾いてしまった。
自販機を探しながら歩くが、スマホしか持っていない。
10分くらい歩いて、やっとSuica対応のコカコーラ自販機を見つけることができた。
いろはす120円。うーん。
別のとこ探そっと。
ちょっと歩き出したがすぐ近くに広めの公園があることに気付いて、引き返してやっぱりいろはすを買った。




その公園では何人かこどもたちが遊んでいる。
現代の大オアシスいろはすを飲みながら、ひとりで変な健康遊具で遊ぶ。
無理なく体を後ろに倒してストレッチができるもので、22歳の体がボキボキいった。
相当体が凝っていたのかな。


ん、これ高齢者が使ったら背骨がバキバキに折れて即救急車だよね。

ん、もしかしたら既に何本かあばらやったかも。


走れ救急車。




すぐ近くにサイエンスドームなるものを見つけた。
どうやらプラネタリウムを見ることができる施設らしい。

案内板には臨時休館の旨とこども科学館との文言。
こどもたちに科学の素晴らしさを知ってもらおうという側面も兼ね備えているらしい。
とてもいいじゃないか。
全国のママさんたちよ、スマホやSwitchを取り上げてここに遊びにくるべきだ。





走れママの車。





サイエンスドームの敷地内に電車が1両展示してあった。名前は流星号。
そして、ここはサイエンスドーム駅らしい。

錆びれた行先表示には、宇宙ステーションと夢ステーションの文字。
流星号は長年たくさんの子どもたちを科学館から夢と宇宙へと届けたのだろう。
今は残念ながら休館だが、今後も未来に向かって子どもたちをたくさん乗せていってほしいと思った。







走れ流星号。






見惚れているうちに、陽は徐々に落ちていく。
エネルギー切れでお腹も空いている。
なんかコンビニでご飯買って帰ろう。
気分がいいから音楽を流しながら歩こう。
スマホを見たら残量15%の表示が。







走れぼく。







なんとか滑り込みでざるうどんとサラダチキンを買って、帰宅することができた。
シャワーを浴びてテレビをつける。
今日の東京都の感染者数は144人らしい。
みんなが外出自粛しながら適度に運動して免疫を上げていけば、この数字も徐々に減らせると思う。
明日もランニングしよう。

さあ、お腹は空いた。
机の上にはコンビニの袋。






せーの、







走れ箸。






いーや、誰も反応できない








かも知れないけど続けていくことに意味がある。










どうもありがとう。

時を戻そう。



20200408 走れの話 Yusei Komori

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